【ラベンダーの香水】6種試してみた！フレグランス好きDEPACOメンバーが徹底レビュー

DEPACO編集部

エディター HANACO

2024/08/16

まとう香りによって気分や印象を変えられるのが、香水の魅力。同じ香調でも、同じ香料を使っていても、手がけるブランドやつける人によって雰囲気ががらりと異なるところにも、探究心をくすぐられる！この企画では、毎回ひとつの香りのキーワードに注目して、その香りの特徴をもつ香水をレビューします。

第8回のテーマは「ラベンダー」。ハーブとして有名ですが、香水に使われるとリフレッシュできる爽やかさだけじゃない意外な魅力も…！その奥深さについて3人で探ります。

■Vol.7 ジャスミンの香水はこちら→

■DEPACOで買える香水・パルファム商品一覧はこちら→

01

【ラベンダーの香水】を徹底レビューするのは、この3人
02

〈THREE〉心地よい香りに包まれたいときに♪
03

〈イッセイミヤケ〉深みと爽やかさのバランスが秀逸
04

〈ペンハリガン〉香りの変化の早さも楽しんで
05

〈イヴ・サンローラン〉ジェンダーを超えたセクシーさ！
06

〈ジョーマローンロンドン〉お香の玄人っぽさが個性を演出
07

〈グタール〉オリエンタルな香りの名脇役に！

01

【ラベンダーの香水】を徹底レビューするのは、この3人

プロ目線で香りをわかりやすく“たとえ”表現！香水の達人
DEPACO専属ビューティーアドバイザー(DEPACO BA) 土井(写真左)

メイクやスキンケアだけでなくフレグランスにも造詣が深い、美容のプロ。昔から香水好きで、100アイテム以上は使ったという強者。甘みや深みのあるオリエンタル調の香りが好みで、レイヤリングも得意。

365日お気に入りの香りをまとっていたい香水フェチ♡
DEPACO 企画担当下田(写真中央)

王道メゾンの香りや、トレンドのデザイナーズフレグランスはもちろん、ニッチフレグランスにも興味津々で、香りに対してアグレッシブ。惹かれがちなのは、ほのかに甘くてスパイシーさもある香り。

トレンド情報には強い！真の香水好きへの修行中ビギナー
DEPACO編集部エディター HANACO(写真右)

ここ数年で深みにハマった香水ビギナー。ユニセックスな爽やか系一辺倒だったが、通好みの香りにも開眼しそうな予感。DEPACOの新作コスメ担当ゆえに、トレンド情報はいち早くキャッチできる強みあり。

02

〈THREE〉心地よい香りに包まれたいときに♪

HANACO：ラベンダーは、精油(エッセンシャルオイル)のイメージが強いかと思います。心地よい香りとして、まず思い浮かぶのがラベンダーかと！

下田：そういう意味で言うと、合成香料不使用の「精油のみ」で香りが構築されているこのオードトワレは、植物としてのラベンダーらしさが活かされていますよね。ラベンダーのほかにローズやゼラニウムなどの花々のほのかな甘さと、ティートリーやユーカリの爽やかさもあって、素材感がきちんと存在している感じ。

HANACO：スーッと入ってくるから、香水をつけているというより、ハーブそのものの香りを楽しんでいるような。

土井：エッセンシャルオイルならではの軽やかさやみずみずしさと、その中に潜んでいる深みもきちんとあって。〈THREE〉の世界観を表したフレグランスですね。スキンケア製品でも心地よい精油の香りを楽しめるのが、このブランドの魅力ですから。

下田：心地よい香りに包まれたいときにぴったり！

土井：「丁寧な暮らし」に似合う香りなんですよね。住まいの環境も食べるものも、身に着ける衣服も、上質な素材にきちんとこだわって…みたいな。たとえば、質のいいリネン素材の服を大切に着ていて、だんだん風合いに味がでてきて、しなやかに肌となじんでいるときの心地よさ。そういう、自分にとっての気持ちよさを大切する方におすすめです！

03

〈イッセイミヤケ〉深みと爽やかさのバランスが秀逸

〈イッセイミヤケ〉ロードゥイッセイプールオムソーラーラベンダーオードトワレインテンス(50mL) 税込10,780円、同(100mL) 税込14,850円 — 〈イッセイミヤケ〉ロードゥイッセイプールオムソーラーラベンダーオードトワレインテンス(50mL) 税込10,780円同(100mL) 税込14,850円

HANACO：ラベンダー香水のニューフェイスといえば、2024年春に発売されたこちら。「水」をインスピレーション源にしたロングセラー香水「ロードゥイッセイ」に、新しく加わったものです！

土井：「水」のフレッシュさを感じられるシリーズで、メンズ向きの「プールオム」は、ウッドやスパイスの香りがアクセントになっているのが特徴。シリーズ最新作のこちらは、花椒やシダーウッドにラベンダーが加わっているから、深みと爽やかさのバランスがいいですね。

下田：男性が身だしなみとしてつけると、清潔感があってよさそう！主張しすぎないけどちゃんと個性はあるから、「ブランドロゴが目立たない上質な服を、かっこよく自分のものにしている人」みたいで、粋ですね。

HANACO：メンズだけど、ユニセックス感覚で女性も使えそう！

土井：女性なら、可愛らしい雰囲気ではなく、快活なイメージにしたいときにおすすめ。夏から秋にかけて、すっきりした印象の香りをまといたいときにいいですね！

04

〈ペンハリガン〉香りの変化の早さも楽しんで

〈ペンハリガン〉エンディミオンコロン(30mL) 税込13,420円、同(100mL) 税込25,960円 — 〈ペンハリガン〉エンディミオンコロン(30mL) 税込13,420円同(100mL) 税込25,960円

下田：メンズフレグランスだと、こちらも注目。ウッディ香調のなかにラベンダーを潜ませるという大枠は〈イッセイミヤケ〉と同じだけど、甘さやまろやかさがあって。

土井：ウッディ系とラベンダーって、組み合わせることが多いんですよ。ラベンダーは花のなかで、すっきりしたシャープさを出せる香り。ウッディ系にプラスすることで、かっこよく洗練された印象になるからだと思います。

HANACO：この香水は、シトラスとスパイス、レザーが融合した香り。つけたてにラベンダーのシャープさがあるような…。そして、ほんのり甘くなっていく感じ。

土井：コロンだから、香りの変化の展開が早いですよね。ラベンダーがずっと主張しているのではなく、コーヒーっぽい甘みのあるハートノート、スパイシーでクリーミーなベースノートへと、次から次へと変わっていくのが楽しい！

下田：個人的には、中盤以降の香りが好き。スパイシーさやウッディさはありつつ、メンズすぎないやわらかさもあって。

HANACO：女性がメンズ香水を楽しむなら、香水のなかで軽やかにつけられるコロンからはじめるのがよさそうですね！

05

〈イヴ・サンローラン〉ジェンダーを超えたセクシーさ！

〈イヴ・サンローラン〉リブレオーデパルファム(30mL) 税込12,650円、同(50mL) 税込18,370円 — 〈イヴ・サンローラン〉リブレオーデパルファム(30mL) 税込12,650円同(50mL) 税込18,370円

下田：メンズフレグランスではなく、ジェンダーの境界線を超える香りとして作られたのが、こちら。トップにラベンダーのキリッとした感じがあって、奥に行くほど甘さが印象的になってきます。

土井：ムッシュイヴ・サンローランが洋服で表現したのが、マスキュリンとフェミニンの融合。この香水では、マスキュリンな印象のラベンダーを効かせたメンズフレグランスのスタイル「フゼア」を取り入れることで、逆にフェミニンなセクシーさを際立たせていますね。

下田：“可愛い”じゃない、フェミニンさ！

土井：私、愛用していたことがあって。甘いけど甘ったるくなくて、どこかクールな大人っぽさがあるのが魅力。〈イヴ・サンローラン〉を象徴するファッションスタイル「黒のパンツスーツを女性が着る」みたいな雰囲気でまとえます。

HANACO：ちなみに、原料となるラベンダーにもすごくこだわってるようで。プロヴァンスで栽培され、サステナブルに調達されるディーバラベンダーのエッセンシャルオイルは、メゾン独自の原料なんです。

下田：上質原料を使って自由な解釈で仕上げられた、現代的な香水ですね！

06

〈ジョーマローンロンドン〉お香の玄人っぽさが個性を演出

〈ジョーマローンロンドン〉ミルラ＆トンカコロンインテンス(50mL) 税込21,230円、同(100mL) 税込30,250円 — 〈ジョーマローンロンドン〉ミルラ＆トンカコロンインテンス(50mL) 税込21,230円同(100mL) 税込30,250円

土井：ラベンダー香水の意外性でいうと、この香水にラベンダーが入っていると気づかない方が多いかも。

HANACO：〈ジョーマローンロンドン〉のなかでも独創的な香りがそろう「コロンインテンスコレクション」ですね。どのアイテムにも、お香っぽさがあって個性的！

下田：たしかにトップにラベンダーのアロマ感があるんだけれど、その後にくるミルラのオリエンタルな雰囲気やトンカビーンなどの甘さのほうが際立っていて。スモーキーな主張が勝っていますね。

土井：このコレクションらしい玄人っぽさがありますよね。甘さも、アーモンドをローストしたようなスモーキーな甘さで。

HANACO：タバコもアクセントになっているそうです。この個性が際立つ香りをコロンで楽しめるとは…！

土井：ちょっと攻めた印象の香りだけど、〈ジョーマローンロンドン〉らしい軽やかさもあり、少しカジュアルな雰囲気でまとえます。香水を探究していくなかで、いいステップアップになるはず！

07

〈グタール〉オリエンタルな香りの名脇役に！

土井：「ラベンダーが名脇役になっているな！」と思うのが、こちら。オリエンタルなアンバーアコードが主役で、その芳醇さを和らげるような存在になっているのがラベンダー。

HANACO：お香っぽいオリエンタルな香りのなかに、ほんのり爽やかさがあって。それぞれの香りをうまく繋げているのが、ラベンダーの名脇役たるポイントなのかな。

下田：パリ発メゾンならではのミステリアスさを感じるんですよね。高貴だったり、官能的だったり、もっと深く探りたくなるような香り。

土井：東洋の寺院を訪れて、足を踏み入れた瞬間に空気がすっとクリアに感じられるような神聖な雰囲気も。詩的でエモーショナルな香りに仕上がっているのは、さすが〈グタール〉ですね。

HANACO：存在が前面には主張しなくても、キリッと引き締まった感じや清々しさをもたらすのはラベンダーの魅力なんですね。今回も、素材のおもしろさを発見できました。次回は「リンゴ&洋梨」をフィーチャーする予定なので、お楽しみに！

DEPACOの香水好きな3人が、毎回テーマに沿った香水についてレビューする連載「#香り好きのフレグランスレビュー」。季節に合わせてまといたい香りをご紹介しています。