

【前編】二ノ宮和佳子(クリエイティブディレクター・モデル)ママ美容インタビュー<Switching Story~“母”の顔と“私”の顔~>

目次
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01モデルとして活動されていた二ノ宮さんが、ものづくりの世界へ進もうと思ったきっかけは?
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02プレスとして働き始めた当時は、どのようなことを学ばれましたか?
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03クリエイティブディレクターとしてブランドを手がけるようになった経緯を教えてください。
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04現在のブランドを手がけるようになったきっかけは?
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05クリエイティブディレクターというお仕事について教えてください。
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06妊娠や出産を経て、仕事の向き合い方やご自身の価値観、クリエイティブに変化したことは?
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07子育てと仕事を両立する中で、悩んだり、難しいと感じたりしたことはありましたか?
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08お子さんとのコミュニケーションで意識していることはありますか?
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09子育てをするうえで、どのような考え方をお持ちですか?
01
モデルとして活動されていた二ノ宮さんが、ものづくりの世界へ進もうと思ったきっかけを教えてください。
学生時代は大阪でモデルの仕事をしていました。当時の関西では広告の仕事が中心で、今のようにファッションそのものに深く関わる機会はそれほど多くありませんでしたが、大学卒業後に東京へ移り、モデル事務所「Gunn's(ガンズ)」に所属したことで、ファッションにより近い環境で仕事をするようになりました。
大きな転機になったのは、あるブランドの展示会のお手伝いや、フィッティングモデル、カタログ撮影などに携わらせてもらったことです。そこでデザイナーやパタンナーなど、ものづくりをしている方々と接する機会が増え、服づくりやクリエイティブについて多くのことを教えてもらいました。
もともとファッションだけでなく、家具や建築などにも興味があったので、さまざまなお話を聞くうちに、「私も作る側として働きたい」という思いが強くなったんです。
そしてモデルの仕事を離れ、そのブランドを展開していた会社で、プレスとして新たなキャリアをスタートしました。
02
プレスとして働き始めた当時は、どのようなことを学ばれましたか?
プレスとして働き始めた頃は、社会人経験もほとんどなく、電話の取り方すら分からない状態でした。先輩からの引き継ぎは約1カ月しかなくて、小さい会社だったこともあり、教えてくれる人もいなかったので、手探りで仕事を覚えていきました。
そんな私を支えてくれたのが、ディレクターやデザイナー、パタンナーなど、社内の仲間たちや、スタイリストさんなど仕事で接する方々です。分からないことは一つひとつ丁寧に教えていただき、本当に多くの方に育ててもらったと思っています。
今振り返ると、分からないことを素直に聞けたことが今の自分につながっていますし、私の強みになっているように思います。
03
クリエイティブディレクターとしてブランドを手がけるようになった経緯を教えてください。
プレスとして経験を積む中で、「自分でもブランドを作ってみたい」という想いが芽生えました。社長に企画をプレゼンし、ブランドを立ち上げる機会をいただいたことが、クリエイティブディレクターとしての原点です。企画だけでなく、ブランド全体の世界観づくりやクリエイティブに携わった経験が、現在の仕事の土台になっています。
04
現在のブランドを手がけるようになったきっかけは?
前の会社を退職した後、別の会社でウィメンズのクリエイティブディレクターを約1年間務めました。大きなブランドのディレクションと、もう一つ私のブランドを任せていただき、クリエイティブディレクターとしての経験を積むことができた一方で、自分が本当にやりたいものづくりについて改めて考えるきっかけにもなりました。
そんな時、ご縁があって「ユナイテッドアローズ」でブランドを手がけるお話をいただきました。「ユナイテッドアローズ」は、ものづくりの背景を大切にし、お客様に本当に良いものを届けようという姿勢が根付いている会社です。その考え方に共感し、ここでものづくりがしたい、と「AEWEN MATOPH(イウエン マトフ)」のクリエイティブディレクターとして、ブランドをスタートすることになりました。
05
クリエイティブディレクターというお仕事について教えてください。
私が携わっているクリエイティブディレクターの仕事は、ブランドづくりの「0から1」を考えるところから始まります。
まずブランドのテーマやコンセプトをチームに共有し、生地選びからデザイン、仕様まで一つひとつ形にしていきます。デザイナーやパタンナーと一緒にトワル(仮縫い)を確認しながら修正を重ね、サンプル制作やフィッティングを経て商品を完成させるのです。
さらに商品づくりだけでなく、MDと連携し、上代設定や売り上げ計画などを行ったり、PRと連携して販促企画やルック(トータルコーディネート)を制作、スタイリングまで担当します。ブランドの世界観をどう表現するかや、店頭でのディスプレイやイベントの立案などで含めて関わるのが、私の仕事です。
ここまで幅広く携われるのは、今のブランドの規模だからこそ。「ブランドそのものを好きになってもらえるものづくりをしよう」という思いで取り組んでいます。
実は、以前プレスとして働いていた頃、フィッティングモデルとしてトワルの修正に立ち会う機会が多くありました。その経験を通して、生地や仕様、服づくりの工程を現場で学べたことが、今の仕事に活かせていると実感しています。
服飾の専門教育を受けたわけではなく、周囲の方々に教えていただきながら、現場で経験を重ねてきました。そのため、現在手がけているブランド「AEWEN MATOPH(イウエン マトフ)」の立ち上げではもちろんプレッシャーもありましたが、ものづくりを楽しめるメンバーに恵まれ、現在もチームで協力しながらブランドづくりに取り組んでいます。
06
妊娠や出産を経て、仕事の向き合い方やご自身の価値観、クリエイティブに変化したことはありますか?
子どもを産んだことは、仕事との向き合い方を見直す大きな転機になりました。
妊娠・出産の頃は、勤めていた会社の環境も変化していた時期で、組織としてより大きな体制へと移行していました。
もちろん会社として必要な変化だったとは思いますが、私自身は小さなチームでものづくりをする感覚が好きでしたし、年齢とキャリアを重ねるにつれて、管理や人材育成など会社から求められる役割との間に、少しずつ葛藤を感じるようになりました。
また、子育てをするようになってから、自分が選ぶ服にも変化がありました。たとえばスニーカーを取り入れたり、動きやすさや着心地を、これまで以上に意識するようになりました。
そして、ただ動きやすいからといってカジュアル一辺倒になるのではなく、「きれいに見えて、着心地のいい服」をつくりたいという想いが強くなりました。例えば、後ろだけゴム仕様のパンツや、自宅で洗える素材など、日常に取り入れやすい工夫を意識しています。
オンとオフを明確に分けるのではなく、合わせるアイテム次第でさまざまなシーンに対応できる服づくりを目指すようになったのも、子育てを経験したからこその変化だと思います。
07
子育てと仕事を両立する中で、悩まれたり、難しいと感じたりしたことはありましたか?
育児休業は取りましたが、ブランドは動き続けていたので、完全に仕事を離れることはできませんでした。
出産後3カ月ほどは実家で過ごし、その後少しずつ仕事に復帰しました。当時はまだオンラインで打ち合わせができる時代ではなかったので、必要な打ち合わせがある日は数時間だけ会社へ行ったり、時には子どもを連れて打ち合わせに参加することもありました。「ちょっとおむつを替えさせてね」と言いながら仕事をしていたことも、今では懐かしい思い出です。
保育園に入るまでは一時保育を利用したり、仕事がある日だけシッターさんに預けたりしながら過ごしていましたが、本当に毎日が時間との戦いでしたね。
夫もとても協力的で、送りは夫、迎えは私というように役割を分担し、お互いのスケジュールを共有しながら、その日ごとに調整していました。周囲の理解や家族の支えがあったからこそ、仕事と子育てを両立することができたと思っています。
それでも、仕事との両立の中で一番考えさせられたのは、子どもとの向き合い方でした。良かれと思って預かり保育などを利用していた時期もありましたが、本人にとって本当に必要だったのは、親とゆっくり過ごす時間だったのかもしれないと感じるようになったんです。
子どもが「学校へ行きたくない」という時期があって、その経験を通して、親の考えを押し付けるのではなく、まずは本人の気持ちに耳を傾けることの大切さを実感しました。
08
お子さんとのコミュニケーションで意識していることはありますか?
できるだけ日ごろからコミュニケーションをとることを大切にしています。
私から仕事であった出来事や、うれしかったことを話すと、子どもも少しずつ学校での楽しかったことや自分の気持ちを話してくれるようになりました。「今日はどうだった?」と聞くだけではなく、「今日は何か、いつもと違うことあった?」と少し聞き方を変えてみるなど、自然と会話が広がるように意識して、まずは気持ちを受け止め、一緒に考えることを大切にしています。
子どもが学校へ行きづらさを感じた時も、その想いを受け止めながら、一緒に環境を見直しました。その結果、子どもに合った環境と出会うことができ、今では毎日楽しそうに学校へ通っています。
子育てに正解はありませんが、子どもを一人の人として尊重し、対話を重ねながら、その子に合った道を一緒に考えていくことをこれからも大切にしていきたいと思っています。
09
子育てをするうえで、どのような考え方をお持ちですか?
なるべく親が答えを決めるのではなく、「どうしたい?」「どう思う?」と気持ちを聞き、一緒に考えるようにしています。もちろん、いつも完璧にできるわけではありませんが、子どもの意思を尊重しながら見守るようにしています。
また、「こうあるべき」という考えを家庭に持ち込まないことも意識しています。仕事では責任を持って取り組まなければならないことがたくさんありますが、家では何を優先するかを考え、「まあ、いいか」と力を抜くことも必要だと思っています。
夫とも子育てについて話し合うことはありますが、子どもが成長するにつれて、自分の意思をしっかり伝えられるようになってきたので、今は夫婦でその気持ちを尊重するようにしています。
習い事についても、幼い頃はいろいろな経験をしてほしいという想いから勧めることもありましたが、「やめたい」と言えば、その気持ちを受け止めて見守るようになりました。
好きなことは自然と続いていくものだと思っています。私自身も仕事を通してそう感じているからこそ、親としては「好き」と思えるものを見つけられるよう、その手助けをする存在でありたいと思っています。
後編では二ノ宮さんが日々実践している美容法や愛用アイテム、ライフスタイルについて伺いました。
後編記事を読む >><二ノ宮和佳子さんプロフィール>
18歳からモデルとして活動をスタート。その後、ファッションブランドのプレスやクリエイティブディレクターとして経験を積む。現在はユナイテッドアローズが展開するブランド『AEWEN MATOPH(イウエン マトフ)』のクリエイティブディレクターを務め、モード感と日常に寄り添う着心地を両立した、大人の女性に向けた服づくりを手がけているほか、韓国バッグブランドOSOIのジャパンクリエイティブアドバイザーも兼任している。Instagramでは約3万人のフォロワーを持ち、ファッションやライフスタイルを発信。プライベートでは2015年に出産し、一児の母に。
Instagram:@wakako.ninomiya
編集/㈱メディアム 成田 恵子、執筆/北村 文、撮影/鈴川 洋平
EDITOR

DEPACO編集部
エディター 高梨
旅行誌の出版社で編集職を10年以上経験。出産を機にキャリアを見つめ直し、今後は大好きな美容の情報発信をしたいという想いでDEPACO編集部へ。美容はスキンケアやベースメイクでの“土台作り”が好き。趣味は旅と料理。
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出産すると体調や体形もこれまでの自分とは全く違うものに。今までとは異なる美容の悩みを抱える女性も多いはず。また、女性としての生き方と母としての人生の両立を難しいと感じる人や、今後のキャリアについて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
後編記事を読む >>そんな人たちの美や人生のヒントになるように、仕事と家庭、2つの顔を持ち、母になったことでさらに美しく輝いている女性にフォーカスし、連載します。
第15回は人気ファッションブランド「AEWEN MATOPH(イウエン マトフ)」のクリエイティブディレクター、モデルとして活躍される、二ノ宮和佳子さんです。