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【デパコス名鑑Vol. 10】〈ジバンシイ〉4色で織りなすフェイスパウダー、プリズム・リーブルに迫る!

【デパコス名鑑Vol. 10】〈ジバンシイ〉4色で織りなすフェイスパウダー、プリズム・リーブルに迫る!

DEPACO編集部
エディター IZACO
2023/01/14

デパコスの中でも「名品」と呼ばれる一品には、長い間人々に愛される理由がある。
DEPACO編集部が、"愛されコスメ"の誕生秘話や進化ポイントなどをブランドのキーマンにインタビュー。その秘密に迫ります。

第10回は、〈ジバンシイ〉の4色フェイスパウダー「プリズム・リーブル」。
ブランドの大ファンであるIZACOが、LVMHフレグランスブランズ株式会社 PRマネジャーの佐藤香恵さん(以下、佐藤)と、プロダクト マーケティング部の藤本愛梨さん(以下、藤本)に、お話を伺いました。




01
“既成概念にとらわれない”ユベール・ド・ジバンシィのDNA

“既成概念にとらわれない”ユベール・ド・ジバンシィのDNA

IZACO(右):DEPACOで毎日コスメに触れていると、“ジバンシイ=コスメ”と思いがちですが、実は歴史あるオートクチュールメゾン。ファッションブランドとして始まり、今でも斬新なコレクションを発表されていますよね。まずは、ブランドの創始者、ユベール・ド・ジバンシィについてお話しいただけますか。

佐藤(中央):貴族の家庭に誕生したユベール・ド・ジバンシィは、1952年に、若干25歳でオートクチュールメゾンを開きました。彼は、幼いころから培ってきた貴族的なエレガンスを重んじつつも、自らの直観に従い、固定概念やしきたりを打ち破ってきたユニークな人物でした。貴族でありながらも、まったく新しいものをつくりだす。そんな“既成概念にとらわれないエレガンス”は、今なおブランドとして大切にしているフィロソフィ―です。

藤本(左):先進的なことに積極的だった彼は、洋服のクチュリエ(デザイナー)だけに留まらず、フレグランスも手がけるようになりました。1989年には、メイクアップとスキンケアへと領域を広げ、ブランドのアイデンティティーをトータルに表現できるようになったのです。

〈ジバンシイ〉創始者のユベール・ド・ジバンシィ
〈ジバンシイ〉創始者のユベール・ド・ジバンシィ

IZACO:コスメ展開も、ユベール・ド・ジバンシィが始めたんですね!それも、“既成概念にとらわれない”という精神のひとつなのでしょうね。

佐藤:クチュリエの創業者が自らコスメまで手がけたのは、かなり珍しいんです。最初のメイクアップコレクションのひとつに、「プリズム・リーブル」の前身となる「プリズム ドゥスール」があるのですが、この“プリズム”というコンセプトは彼が考えたもので、それを製品に落とし込んでいる。オートクチュールブランドのDNAが、コスメにも息づいているんです。

02
「人の肌は単色では表現できない」という4色へのこだわり

IZACO:〈ジバンシイ〉のメイクアップコレクションは、ベースメイクに力を入れている印象があります。なかでも象徴的なのが、今回取り上げる「プリズム・リーブル」につながる、4色構成のフェイスパウダーですね。

佐藤「人の肌は単色では表現できない。ましてや、美しい女性の肌は単調な色などで表現できない」というユベール・ド・ジバンシィの言葉があります。その考えのもと、光を反射・屈折させる立体“プリズム”にヒントを得て、複数の色をひとつにするアイデアが生まれました。その複数の色というのを、洋服のラベルにも施されるブランドの象徴、4Gロゴの4色で構成することにしたんです。

「人の肌は単色では表現できない」という4色へのこだわり

IZACO:「人の肌は単色では表現できない」というのは、洋服をつくっている方ならではの視点もあったのでしょうか。

藤本:ひとつのスタイルを押し付けるのではなく、オートクチュールならではの、その人に合ったものを提供していくことに通じると思います。一人ひとりの美しさや見せ方を提案していくというのは、クチュールメゾンならではであり、ユベールのものづくりのこだわりでもあります。

IZACO:既製服のプレタポルテではなく、オーダーメイドの一点ものであるオートクチュール。4色のパウダーが重なることで、その人にぴったり合った美しい肌色を表現できるということなんですね。
ところで、1989年に発表された「プリズム ドゥスール」はピンク系の4色でしたが、現在展開している「プリズム・リーブル」を代表するカラー「No.1 パステル・シフォン」はグリーン・パープル・ブルー・ホワイトという色味の異なる4色構成になっていますね。

「人の肌は単色では表現できない」という4色へのこだわり

藤本:たとえば、点描画で人の肌を描くとき、さまざまな色を使って、光が当たっている肌を表現しますよね。それに近いメカニズムで、パープルやグリーンが赤みや黄みを抑える役割をします。4色が肌の上で一体となって、全体に透明感のある、光をまとったような仕上がりになるんです。単色では決して表現し得ない、複雑な肌の色を限りなく美しく表現できるようにしました。

佐藤:人の肌を見るとき、ある程度離れた位置から、全体の雰囲気で見ると思います。引いた位置のときに美しく見えるという考え方も、「プリズム・リーブル」では取り入れているんですよ。

03
4Gロゴが浮かび上がるルースパウダーへと進化

IZACO:4色フェイスパウダーが誕生してから30年以上。その間、さまざまなアップデートがありましたね。

佐藤ブランドとして大事なこと、普遍的なことや伝統は守る。けれど、進化しつづけていないとブランドは存続できないから、そのときどきの先端テクノロジーや時代のニーズをバランスよく融合させながら、アップデートしています。
〈ジバンシイ〉がブランドとして何かするときには、いつも絶対に、ユベールという原点に立ち戻って考えるんです。アップデートのたびに、「この状況で、ユベールならどうするか?」と考えて。20年以上もメイクアップのクリエイティブディレクターとして活躍したニコラ・ドゥジェンヌも、常にユベールの哲学が頭の中にあったから、ブランドとしてブレないんです。

IZACO:オートクチュールブランドの伝統的な美意識を感じさせながら、革新的で、ユニークで。4色フェイスパウダーの変遷を見ているだけでも、ひしひし伝わってきます。

佐藤最も大きなアップデートは、2006年にルースパウダーになったことです。それまでは粉体技術の精度があまり高くない時代で、サラサラしたエアリーな粉のまま使い続けるのが難しかったからプレストタイプだったんです。でも、この時代にようやく、すばらしい粉体を作れるテクノロジーと出合えました。

4Gロゴが浮かび上がるルースパウダーへと進化

佐藤:当時ディレクターだったニコラが、この粉体テクノロジーをどうやって活かすか考えていたときのエピソードがありまして。飛行機に乗って食事をしたとき、塩とコショウが、小さな穴から出てくるパッケージに入ってきたそうです。その蓋を外したときの内側に、塩とコショウがついていたのを見て、「これだ!」とひらめいたのだとか。
今の「プリズム・リーブル」でも、中蓋のフィルムを外したとき4Gの形に粉がついている、アレです(笑)。パフについたときも、4Gだったらおもしろいんじゃないかって。

4Gロゴが浮かび上がるルースパウダーへと進化

IZACO:あ!あの使うたびにテンションが上がるロゴ。まさか、塩とコショウから着想していたとは。発想のユニークさは、やはりユベール譲りなんですね。

04
より細やかな粒子に、より繊細な色味にアップデート

IZACO:ちょうど技術的な話になったので、粉の進化について伺います。「プリズム・リーブル」といえば、本当に繊細な微粒子パウダーという印象。私も使い続けているのですが、いつまでもサラサラ微粒子で、目詰まりしないところがすばらしいと思っています。

藤本:2006年にルースパウダーとして登場させた初代「プリズム・リーブル」にはチタン(※1)が含まれていて、そのチタンを従来製品の1/1000(※2)のサイズまで細かくすることができたんです。これが、きめ細かなパウダーにする革新的なポイントでした。
さらに2014年に、アトマイズ・テクノロジーという独自の粉体技術を採用。粒子がとても細かいだけでなく、フェイスパウダーに含んでいるすべての原料を同じ細かさに均一化することで、多色ピグメントでも調和がとりやすくなったんです。

※1 酸化チタン
※2 同社製品の比較による。

より細やかな粒子に、より繊細な色味にアップデート

IZACO:2021年に発売された最新版では、どんな進化を遂げているんですか?

藤本:アトマイズ・テクノロジーを引き継ぎながら、原料や成分をアップデートさせました。さらに大きな変化は、色の構成が変わったことですね。2014年までは、1色1色が鮮やかで濃い色をひとつのシェードにしていました。2021年のリニューアルでは、淡い同系色の組み合わせや、より微妙なニュアンス違いの4色を組み合わせたシェードにすることで、奥行きや立体感(※)を出せるように追求したんです。

※メイクアップ効果によるもの。

肌をやさしく磨き上げるようにつけると、肌の上で4色が美しくブレンドされる
肌をやさしく磨き上げるようにつけると、肌の上で4色が美しくブレンドされる

藤本:あとは、なるべくパール感を抑えて、できるだけ色味や粉の質感で透明感を表現できるように改良して。パールが強いと、どうしてもギラっとしてしまうんですね。より素肌のように、美しく仕上げられるようになりました。

05
厳選された4色構成と、美しいパッケージ

IZACO:現行品の「プリズム・リーブル」は、全4シェード。どれも絶妙な4色の組み合わせですね。

左から:No.1、No.2、No.3、No.4
左から:No.1、No.2、No.3、No.4

藤本肌の色や肌悩みに応じて選べるよう、4シェードを選び抜きました。どのシェードも、左2色が色ムラを補正するカラー、右2色がハイライトカラーの役割をもっています。
ベストセラーシェードの「No.1 パステル・シフォン」は、明るい透明肌(※)へ導くパステルハーモニー。「No.2 ホワイト・サテン」は、やさしく発光するようなヌーディーハーモニー。「No.3 ローズ・ヴェイル」は、華やかな血色感(※)を生み出すロージーハーモニー。「No.4 アシッド・シフォン」は、肌のトーンを均一に整える(※)ヘルシーハーモニーです。

※メイクアップ効果によるもの。

IZACO:パッケージの美しさと、開けたときに4Gが浮かび上がるアイデアも本当に素敵です!

佐藤:このデザインには、〈ジバンシイ〉の遊び心が表現されています。キャップを開けると美しい4色が目に飛び込んできて、パフに取ると4色パウダーで彩られた4Gロゴが現れて…。
正直、化粧品としての機能だけを求めるなら、パフに4Gがつくとかいらないじゃないですか(笑)。でも、使う喜び、持っていることの満足感、気分が上がること、お守りのような存在であることなどが大切で。機能性は大事にしながらも、ルックスのよさ、使うときの所作や音、香りなどすべてがトータルでコーディネートされているんです。ユベールが、洋服づくりに1mm単位でこだわったように、パッケージにもこだわっています。

06
「プリズム・リーブル」シリーズへの発展

IZACO:4色フェイスパウダーから始まった「プリズム」シリーズが近年、「プリズム・リーブル」シリーズへと広がりを見せています。ひとつの製品だった「プリズム・リーブル」がシリーズ化した、その思いとはどういったものでしょう?

「プリズム・リーブル」シリーズへの発展

藤本:ユベールが残した「プリズム」は、私たちがずっと大切にしてきたものです。なかでも、「プリズム・リーブル」には込められた思いがあって。「リーブル」というのは、フランス語で「自由」という意味。ルースパウダーの「ルース」にあたる部分なんですけど、固められたものではなく、解放されていて、軽くて、自由というのが、リーブルに込められた思いです。
そのイメージをもつ製品の名称をシリーズ名にしたのは、つけ心地がすごく軽くて、素肌のようでありながら美しい。そういった、ありのままの美しさを見せてくれるようなシリーズにしたいと考えたからです。

「プリズム・リーブル」シリーズへの発展
「プリズム・リーブル」シリーズへの発展

IZACO:2022年には、進化したプレストタイプのフェイスパウダー「プリズム・リーブル・プレストパウダー」をはじめ、「プリズム・リーブル」シリーズのファンデーションや4in1ミストも登場。2023年2月には、コンシーラーやコントロールカラーも加わるということで、今後の展開から目が離せません!

佐藤:2022年からは新しいディレクターとして、トム・ウォーカーが就任しました。〈ジバンシイ〉のファッションのほうを手がけるマシュー・ウィリアムズとは同世代で、そのふたりによる、ファッションとメイクの垣根を越えたクリエイティブにも期待ができそうです。

藤本:「プリズム・リーブル」シリーズでも、〈ジバンシイ〉としてのDNAは受け継ぎながら、今までにない驚きを届けていく予定なので、ぜひ楽しみにしてくださいね。

07
"プリズム・リーブル"の歩み

プリズム・リーブルの歩み

【デパコス名鑑】第11回は、3月に公開予定!〈コスメデコルテ〉の名品美容液、「リポソーム アドバンスト リペアセラム」が愛される理由に迫ります。

EDITOR

DEPACO編集部

エディター IZACO

私も長く愛用している「プリズム・リーブル」には、〈ジバンシイ〉の歴史とこれからへの想いが詰まっていました。引き続き、「プリズム・リーブル」シリーズに注目していきたいと思います!
肌悩み
  • 赤み・乾燥肌・ニキビ
好きなメイク
  • 派手になりすぎず、顔が華やかに見えるメイク
コスメの悩み
  • 眉毛が左右均等に描けない

入社後、お得意様営業部で化粧品企画の担当などを経てDEPACO編集部へ。化粧品との出合いは"舞台メイク"であったことから、カラーメイクなど「気分が上がる・元気になれるメイク」が好き。最近の休日はもっぱらジム通い。

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