【前編:漫画家・まんきつさんにインタビュー】20年を超える美容オタク歴の中でやってよかったこととは?〈十人十色の美衣食住〉
01
漫画家になったきっかけを教えてください。
小学校の頃から漫画が好きでコツコツ集めていて、兄弟も漫画が好きだったので、高校時代には漫画喫茶ができるぐらい集まり、ひと部屋が漫画部屋になっていたほどでした。
漫画を読むのがあまりにも好きすぎたことが高じて、いつの間にか描きたくなっていたという感じです。数年前にお亡くなりになった明智抄先生の『始末人シリーズ』はキャラクター設定やストーリーが時代の先を行っていて、今でも自分のコアな部分に影響を与えられた先生のひとりです。
02
漫画のテーマは、犬、サウナ、美容などさまざまですが、その着眼ポイントや変遷についての背景を教えてください。
編集さんから「こういうテーマで書きませんか?」とお話をいただくことはあるんですが、どんなにたくさんの資料を用意していただいても、自分がすごくそのテーマを好きじゃないと描けないんです。なので結局自分が好きなことばかりを描いてきました。
ずーっと美容が一番得意で、美容の漫画が描きたいと言い続けてきたんですけど、これまでの編集さんからは無視されていました。そんな中、「美容の漫画を描きませんか?」と担当編集の柳川さんからお話しをいただいた時は二つ返事でお引き受けして、念願の美容漫画を描くことになりました。
誰も傷つけないように、描ける範囲の縛りがある中でテーマ決めは難しいですが、まだまだ描きたいことはたくさんあります。
03
美容に興味を持ち、今に至るまでどんどんのめり込んでいった理由などを教えてください。
25歳の時に失恋してから美容に興味を持ち始めて、顔の医療脱毛をしたことがきっかけです。
眉毛がつながってしまうぐらい毛深くて、メイク前にはうぶ毛をかみそりで剃っていました。かみそりって肌を傷めてしまうじゃないですか。これはもう顔の脱毛をするしかないと思って1年ぐらい通ったら、周囲から「そんなに肌キレイだったっけ?」と言われたり、母からも褒められたりするようになったんです。
それから手をかけると違うんだと実感して、美容に目覚めました。そうは言っても20代なのでそんなにお金をかけられなかったので、当時は「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」の美容版から効果が期待できそうな美容情報を得ては個人輸入にハマって、あれこれ試していました。
でもケアしすぎてビニール肌をこじらせてしまったのと、子どもの出産・子育てで30代半ばぐらいまでの数年間は何もしなかった時期もあって。その頃は美容医療などの特別なケアはやめて通常のスキンケアに戻しました。スキンケアは〈トゥヴェール〉を使っていました。もちろんたるみとか気になってはいましたけど、私の肌に合っていたのか〈トゥヴェール〉だけを使っていたい、というぐらい愛していました、今も愛用しています。
04
再び美容医療を受けようと思ったきっかけは?
漫画『アル中ワンダーランド』のプロモーション活動として、担当編集さんが話題になるためにと言って、写真家の実弟(江森康之氏)にグラビアを撮ってもらうことになったんです。
その頃たるみが気になっていて、そのまま撮られるのがイヤだったので、ほうれい線やゴルゴライン、目の下のクマにヒアルロン酸の注入とサーマクールのようなたるみ治療をしました。
そのグラビアの写真はシュールなシチュエーションで撮ったので、本当は載せないで欲しかったですし、母からも反対されたんですが、今となってはいい記念になりました。
05
今まで試された中で良かったことは何ですか?
歯の矯正です。当時は八重歯がかわいいとされていたのであまり気にしていなかったんですが、オーストラリアの短期留学中に「あなたは歯の矯正をするべきだ」と強く言われたことがきっかけでした。海外の方って、歯並びに対する美意識が高いんですよね。それで帰国後に「矯正したい」と母に伝えました。
ところが母からそんな必要はないと反対されてしまったので、自分で探した安価で矯正してくれる矯正歯科に行ったら、高額な医療ローンを組まされることになり、学生だったので母に連絡がいってしまったんです。「そんな怪しいローンを組むぐらいなら」と、結果的には母が出してくれることになり、もっと上手な先生に矯正してもらえることになりました。
親知らずを含めて6本抜いたんですが、それまでエラが張って四角かった輪郭がシュッとなったんです!まさか輪郭が変わるなんて思っていなかったので、本当にやって良かったです。
06
ここ数年でやって良かった施術を教えてください。
年齢は手と首にでると思っていて、フラクショナルレーザーを手の甲と首に打ちました。先生にも「手の甲に打った人は初めてです。」と言われたほど珍しかったみたいです。
手はそんなに違いは実感できなかったんですが、首はハリ感が戻ってきてめちゃくちゃ良かったです。ただ痛いですし、1週間ぐらいダウンタイムもあるんですけどキレイになりました。
07
今まで試した美容法で、今も継続しているものはありますか?
ずっと続けているのは泡洗顔です。洗顔料を使わずに水だけで洗顔するのが良いと聞いてやっていた時期もあったんですが、毛穴の奥の汚れをしっかり落とすことが大事だと思うようになってからは洗顔料でしっかりと泡を立ててから洗顔をするようになりました。シンプルな石けんでも、キメ細やかに泡立てて洗顔するだけで全然違うと思うので、やっぱり自分で弾力のある泡を立てて洗うようにしています。
後編では、まんきつさんの美意識を持ち続ける秘訣や愛用アイテムついて伺いました。
<まんきつさんプロフィール>
漫画家。2015年に自身初の単行本『アル中ワンダーランド』(扶桑社)を刊行。その他の著書には『ハルモヤさん』(新潮社)や、愛犬2匹とのにぎやかな日常を描いた『犬々ワンダーランド』(扶桑社)を『週刊SPA!』にて連載。サウナを舞台に描いた漫画『湯遊ワンダーランド』(扶桑社)は2023年にドラマ化され話題となった。2024年1月に刊行された『そうです、私が美容バカです。』(マガジンハウス)は貪欲に美を追い求める赤裸々な体験談が人気を呼び、現在新シリーズを「SHURO」にて連載中。さらにAuDeeでは隔週で『まんきつのぶらり美容放浪記~美容ワンダーランドへ小旅行』を配信している。
編集/㈱メディアム 成田 恵子、執筆/北村 文、撮影/Suat Koylu
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EDITOR
DEPACO編集部
エディター 高梨
旅行誌の出版社で編集職を10年以上経験。出産を機にキャリアを見つめ直し、今後は大好きな美容の情報発信をしたいという想いでDEPACO編集部へ。美容はスキンケアやベースメイクでの“土台作り”が好き。趣味は旅と料理。
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“十人十色の美衣食住”
ひとそれぞれ、さまざまな「美」を大切にされている方々に迫ります。
今回のゲストは20年を超える美容オタク歴で、自身が体験した美容法や美容医療を赤裸々に描いた漫画『そうです、私が美容バカです。』が話題を呼んでいる漫画家・まんきつさんです。今回は美容にハマったきっかけやおすすめの美容法、また美意識を持ち続けるために心がけていることなどについてお話を伺いました。