【デパコス名鑑Vol. 4】〈アディクション〉のザ アイシャドウに迫る!
世界で活躍するKANAKOが手がける、新生〈アディクション〉。
YAMACO(左):今回取り上げるのは、『デパコス名鑑』で初めてのメイクアイテム。私はもちろん、DEPACO編集部やレコメンダーにも愛用者が多い〈アディクション〉の「ザ アイシャドウ」になりました。
取材にあたり、改めて手持ちの「ザ アイシャドウ」を数えてみたら、17色。まだまだ欲しい色がたくさんあります......!
河村(右):ありがとうございます。メイクやおしゃれに敏感な方に使っていただけるのは、うれしいです。
YAMACO:今日はいろいろとお伺いするのを楽しみにしていて。まずは、ブランドとしての〈アディクション〉についてですが、昨年、クリエイティブディレクターがKANAKOさんになりましたね。
河村:ニューヨークスタイルのメイクアップブランドとして誕生したのが2009年。そして、2020年スプリングコレクションから、日本人メイクアップアーティストであるKANAKOをクリエイティブディレクターに迎えました。
KANAKOは、ニューヨークを拠点に、ハイファッションブランドの広告やショーのバックステージなどで活躍中の、世界が注目する気鋭アーティスト。
〈アディクション〉が築いてきた「モードでシック、プロフェッショナルに使える」という精神を継承しつつ、彼女ならではのエッセンスが加わっています。
こだわりは、"生き物"のリアルな色と質感
YAMACO:新生〈アディクション〉では、どのような変化がありましたか?
河村:一番の変化は、KANAKOの色の世界観によるもの。それと、彼女ならではのメイクアップメソッドを〈アディクション〉に落とし込んで、お客様が手軽に実践できるようにしています。
YAMACO:KANAKOさんのデビューコレクションである「ホーリーカラー」は、とってもカラフルで印象に残っています。 「色の世界観」というのは、どのようなものなのでしょう。
河村:「ホーリーカラー」はインドのフェスティバルにインスパイアされた鮮やかなコレクションでしたが、彼女がカラーを作るとき、"生き物"の色からヒントを得ているんです。
たとえば、肌がもつ赤みや陰、花々や果実などの植物といった"生き物のリアルな色と質感"にこだわっています。
YAMACO:ビビッドな色合いも、"自然の中に存在する色"ということですね。
河村:ビビッドに見えるけれど、肌にのせてみると自然に馴染むのも特徴的。
濡れたような質感だったり、シアーな発色だったり、"生き物の延長線上にある色や質感"になっているから、肌に溶け込むのです。
YAMACO:だから「ザ アイシャドウ」は、どのカラーを使っても肌馴染みがいいんですね!
単色アイシャドウで圧巻の99色展開!「ザ アイシャドウ」が誕生。
YAMACO:では、その「ザ アイシャドウ」について。私が気になるのは、全99色も揃えた単色アイシャドウの"単色"へのこだわりです。
河村:お客様にひとつずつ、自分に似合う色や必要とする色を選んでいただいて、自由にメイクを楽しんでほしいという思いがあります。
YAMACO:ブランド誕生当時から、単色アイシャドウを出していたのですか?
河村:そうですね。最初は「アディクション アイシャドウ」として33色展開からスタートしました。
そして、2015年のフォールコレクションで「ザ アイシャドウ」として99色展開に。
YAMACO:数字としてキリのいい「100色」ではなく「99色」......。その理由とは?
河村:〈アディクション〉として必要な色を選んでいくと、ちょうど「99色」になったんです(笑)。
YAMACO:今回用意していただいた全色を眺めても、ひとつだけピースが空いている印象ですよね。
河村:その不完全さゆえに、"ここから発展していくイメージ"を感じ取ってほしいという思いもあって。そこは埋めずに「99色」のままにしています。
YAMACO:ちなみに、「ザ アイシャドウ」には限定色もたくさんありますが、今までにトータルで何色リリースされたのでしょうか。
河村:当初の「ザ アイシャドウ」と、2020年にリニューアルしたもの、さらに限定色を合わせると......およそ400色です。
YAMACO:想像をはるかに超えていました!それだけあれば、メイクが楽しくてしかたないですね。意外に思える色合わせなど、自分らしく遊べそうです!
5つの質感になって、2020年にリニューアル。
YAMACO:99色展開の「ザ アイシャドウ」は、2020年からの新生〈アディクション〉でも継続されていますね。
河村:99色の単色アイシャドウは、もはやブランドのアイデンティティとして成長していて。
ですので、KANAKOならではのエッセンスを加え、2020年フォールコレクションで新しい99色(※)と5つの質感でリニューアルしました。
※継続色を含む
YAMACO:パール、スパークル、マット、クリーム、ティントという5つの質感というのは、かなり好奇心がそそられました!
河村:5つの質感にしたのは、そのほうがより簡単に、手早くメイクアップできるから。
たとえば、パウダーだけで色の濃淡やグラデーションを出すにはテクニックが必要です。でも、「異なる質感を重ね合わせると、テクニックなしでも立体感や奥行きのある目元を生み出せる」ということを提案したかったのです。
YAMACO:"質感レイヤード"は難しく思えるけれど、逆にメイクが簡単になるということですね。
河村:もともとKANAKOは、色や質感をすごくたくさん重ねてメイクアップを行います。その仕上がりを、プロでなくても手軽に、と。
YAMACO:メイクアップアーティストの技を手軽に再現できるのは、うれしいですね!
ところで、リニューアル後に新しく加わった質感は、サラッとしたテクスチャーで繊細なツヤ感をプラスできる「クリーム」と、グロッシーな"濡れツヤ"をもたらす「ティント」のふたつ。
"ツヤ"を出す質感を、あえて分けた理由は何なのでしょうか。
河村:やはり、「クリーム」と「ティント」では、表現できるものが異なるからですね。
KANAKOは、モデル撮影のときに、グロスを使ってまぶたの上をツヤツヤにしたメイクをすることがあります。でも、そんなこと日常生活ではできないじゃないですか(笑)。
そういった"濡れたような質感"を日常のメイクでも楽しんでいただきたいというのがあって、この「ティント」を開発したという背景があります。
YAMACO:私は、なかなか「ティント」を使いこなせず、苦戦しているのですが......。
河村:使い方は、そんなに難しく考えなくてもよくて。
たとえばカジュアルに過ごしたい日は、指でちょんちょんとまぶたの上につけるだけで、ツヤめいて抜け感のある目元が作れます。
他の質感との組み合わせも簡単で、「ティント」をベースとして仕込んだり、パウダー系でグラデーションを作った上から重ねたり。
透け感や濡れ感があるから、他では叶わない表現が楽しめますよ。
密着度アップ&サステナブル仕様へとアップデート。
YAMACO:他にアップデートしたところはありますか?
河村:肌に溶け込むようになめらかに馴染んで密着する「スキンメルトテクノロジー」を採用しました。
密着度が高まることによって、さらに発色がよくなり、ラメ飛びもしにくくなったんですよ。継続カラーも、使ってみると違いを感じていただけると思います。
YAMACO:パッケージも、ラグジュアリー感のある印象になりました。パレットにセットせず、単体で持ち歩いてもサマになります!
河村:このタイミングで、製品パッケージにつけるロゴは「ADDICTION TOKYO」になりました。
"ソフィスティケートされた東京の女性"というのが、リニューアルポイントのひとつ。そのイメージを発信するためにも、「ADDICTION TOKYO」のロゴを冠しているんです。
YAMACO:外箱も変わりましたね。
河村:外箱は、環境に配慮した素材の紙で作ったものになりました。さらに、製品を包むフィルムも省いて。ブランドとして、サステナビリティを意識する姿勢を体現しています。
好きなカラーを選んで、オリジナルパレットを作れるのも魅力!
YAMACO:今回は河村さんに、この秋冬おすすめの4色セットを2種類、提案していただきます!
【左のパレットの組み合わせ】
〈アディクション〉ザ アイシャドウ各税込2,200円、ザ コンパクト ケース Ⅰ税込1,100円
左上から時計回りに、「003M アースウィンド」「024P ゲットアウェイ」「015SP グリーミーポンド」「016M ナインティーンセブンティー」
ザ マスカラ カラーニュアンス WP(005 シナモンブラウン)税込4,180円
【右のパレットの組み合わせ】
〈アディクション〉ザ アイシャドウ各税込2,200円、ザ コンパクト ケース Ⅰ税込1,100円
左上から時計回りに、「012SP タイニーバレリーナ」「012P マイベイビー」「004C バッドプロミス」 「018M カシス」
ザ マスカラ カラーニュアンス WP(007 クラウディ モーヴ)税込4,180円
河村:温かみを感じるオレンジ系と、この秋冬に人気のパープル系でセットしてみました。
簡単にグラデーションを作るために、できるだけ異なる質感を組み合わせるのがポイントです。こうすることで、シーンに合わせて変化をつけやすいですよ。
YAMACO:左がイエベ向き、右がブルベ向き、というイメージでしょうか。
河村:〈アディクション〉としては、イエローベース/ブルーベースに向けた提案はしていなくて。"生き物のリアルな色"で作っているから、どんなパーソナルカラーの方でも、全部の色が使えるんです!
パーソナルカラーは色選びの目安ではありますが、それにこだわらずに挑戦していただきたいです。
YAMACO:なるほど......!自分のパーソナルカラーと異なる色合いでも、流行っていたりすると使ってみたいですもんね。
河村:パーソナルカラーが気になるなら、つけ方でアレンジしてみるのもひとつの手。
広い範囲へ肌色に馴染みやすいカラーをつけてから、異なるベース向きのカラーをアクセントにすると、しっくりきやすいですよ。
YAMACO:参考になります!直感的に「自分が欲しい」と思うカラーを選んでいいんですね。
とはいえ、欲しいカラーがたくさんあって迷います......。
河村:そんなときは、店頭で相談していただくのはもちろんですが、〈アディクション〉の公式サイトで展開している「EYESHADOW RECOMMENDER」を活用してみてください。
これは、サイト上で気になるカラーを選択すると、メイクアップアーティストのおすすめの組み合わせやルックが提案されるというサービス。
YAMACO:これ、すごくいいですよね。4色パレットでおすすめしてもらうと、いっきにイメージが膨らみます!
私は「001T アルタミラ」がずっと気になっているからサイト上で選択すると......なんて可愛い組み合わせ♡早速この場で試してみたいと思います。
〈アディクション〉ザ アイシャドウ各税込2,200円、ザ コンパクト ケース Ⅰ税込1,100円
左上から時計回りに、「001T アルタミラ」「013C ドロップ オブ ムーンライト」「027M クレイポット」 「007SP ゴールドラッシュ」
YAMACO:あとひとつ、先ほどのおすすめセットで気になっているのが、マスカラの存在。
河村:今、私たちが提案しているのが、カラーマスカラも含めて目元のグラデーションを完成させること。
アイシャドウでグラデーションを作ったあと、同系色のカラーマスカラをつけると、ニュアンスのある目元に仕上がります。
YAMACO:このテクニックも、ぜひ取り入れたいです!
「ザ アイシャドウ」を使うことで、メイクも生き方も"エフォートレス"に。
YAMACO:カラー展開はもちろん、ユニークな質感やメイクアップメソッドなど、KANAKOさんによって新しい風が吹き込まれた「ザ アイシャドウ」は、ますます魅力を増していますね。
河村:「テクニックいらずで、時短で、美しいメイクが叶う」ということは、時間的余裕を生み出すことにもつながります。
自分を慈しむ時間ができるようになったのは、私たちにとって幸せな変化ですね。
YAMACO:使う人の意識も変えてくれるアイシャドウ、素敵です!
河村:メイクアップも生き方も、程よくすっと肩の力を抜いたような"エフォートレス"な雰囲気を、この「ザ アイシャドウ」を通して感じてもらえればうれしいです。
"ザ アイシャドウ"の歩み
〈アディクション〉ザ アイシャドウを使用したインスタライブを2021年12月3日(金)に催しました。詳しくはDEPACO公式インスタライブアカウント(@depaco.official)をご覧ください♪
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EDITOR
DEPACO編集部
エディター YAMACO
入社後1年半、コスメのセレクトショップ「アミューズ ボーテ」で接客担当として勤務。「毎日イメチェン」をモットーに、メイクもヘアも気の赴くままにコロコロ変えるのが好き。特にビビッドカラーのコスメにときめく。趣味は音楽を聴くこと、太陽の光を浴びること。
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デパコスの中でも「名品」と呼ばれる一品には、長い間人々に愛される理由がある。
DEPACO編集部が、"愛されコスメ"の誕生秘話や進化ポイント、今後の展望などをブランドのキーマンにインタビュー。その秘密に迫ります。
第4回は、〈アディクション〉の「ザ アイシャドウ」。株式会社コーセー アディクション ブランドPRの河村 優さん(以下、河村)に、お話を伺いました。