【デパコス名鑑Vol. 14】〈ポール & ジョー ボーテ〉スキンケア感覚で肌補整ができるプライマーに迫る!
01
人生を楽しむ!パリジェンヌの粋が詰まったコスメ
YAMACO(右):今回取り上げる「モイスチュアライジング ファンデーション プライマー(以下、Mプライマー)」は、〈ポール & ジョー ボーテ〉を代表するロングセラーアイテム。化粧下地(プライマー)という、コスメの中ではどちらかというと脇役の存在になりがちなものが、ここまで主役級のヒットアイテムになった理由に迫りたいと思います。
最初に、〈ポール & ジョー ボーテ〉というブランドについて教えていただけますか?
五百川(中央):フランス発のファッションブランド〈ポール & ジョー〉の世界観をそのまま反映したコスメラインとして、2002年にデビューしました。コンセプトは、“人生を徹底的に楽しむパリジェンヌのライフスタイルを提案するコスメティックス”。化粧効果はもちろん、見ても、触っても、飾っても楽しく、持っていることが幸せ…そんな幸福感あふれるマインドを大切にしてコスメを作っています。
中島(左):一つひとつのコスメにブランドのデザイナーであるソフィー・メシャリーのこだわりが詰まっていて。テクスチャーや香り、パッケージなどすべて彼女のフィルターを通しているから、コスメでも〈ポール & ジョー〉らしい世界観がきっちり表現できているのだと思います。
YAMACO:ということは、もちろん「Mプライマー」にも、ソフィーさんのこだわりがあるということですよね。
五百川:ソフィーは生粋のパリジェンヌ。彼女たちパリジェンヌのメイクに対する考え方は、自分の個性を活かして魅力的に見せるものなんです。「そばかすが透けていてもかわいいよね!」みたいな。なので、〈ポール & ジョー ボーテ〉のベースメイク製品はどれも、覆い隠すのではなく、その人の素肌を活かして存在感自体が前面に出るような程良いメイクアップ効果のものが多いのが特徴的。いい意味で補整しすぎない「Mプライマー」は、ソフィーのこだわりがわかりやすいベースメイクアイテムですね。
02
「素肌がきれいな人」に見える“艶めく肌”を演出
YAMACO:「素肌っぽい自然な印象だけど、なんだかきれい!」という仕上がりは、ベースメイク全般に共通していますよね。
中島:“内面からの輝きとオーラを放つ「艶めく肌」”というのが、〈ポール & ジョー ボーテ〉のベースメイクのキーワード。プライマーは、肌の凹凸や色ムラなどを補整して、ファンデーションの準備段階で仕込むものとして提案しています。
ですが、「Mプライマー」に関しては、「これ一品でも美しい肌をつくれちゃうよね!」というお声が多くて(笑)。意図していなかったけれど、うれしい評価でもあります。
YAMACO:本来は、“艶めく肌”に仕上げるための仕込みのはずが…!私自身も、「ナチュラルメイクならこれだけでもOK」と思える信頼感を持っています。この絶妙な仕上がり感は、発売当初から変わらないものなのでしょうか?
五百川:初代プライマーを発売したのが、2002年9月。その頃から、心地良くのび広がる使用感やカバーしすぎない絶妙な補整効果などは、あまり大きくは変わっていないんですよ。
YAMACO:20年以上前に、「もとの素肌がきれいな人に見える」という今のトレンドでもあるベースメイクを提案していたとは!先見の明がありますね。
五百川:こだわりが結果的にトレンドとマッチした、という感じですけれど(笑)。発売当初はベースメイクの中でもあくまでサブ的な存在でしたが、「プライマーだけでも十分きれい」と言われる絶妙な補整効果がクチコミ等で広まって。2005年あたりから注目を浴びるようになり、2010年の4代目発売の頃には、ブランド内でも唯一無二の存在感を放つ不動の人気アイテムに成長したんです。
03
進化させても、愛されポイントは“変えない”美学
YAMACO:先ほど「発売当初から大きくは変わっていない」という話がありましたが、好評だから変える必要はないということでしょうか?
中島:2021年発売の現行品までに5回のリニューアルがあり、本当に少しずつ進化しています。初代が誕生したときから「本当にいいものだ!」と自信をもっている中で、進化させられるポイントが見つかったらやっとリニューアルできる!といった感じで。
五百川:もとの商品も満足度が高いからこそ、さらに高めていくのはとても難しくて。毎回、リニューアルのたびに「よく進化できたね」と言われます(笑)。
中島:長年好評をいただいている“みずみずしい使用感”や“いい意味でカバーしすぎない絶妙な補整感”は、あまり変えたくなくて。だけれども、成分は時代に合わせてより良いと思えるものを採用したいし、長年の間に法規制の強化による原料の変更なども出てくる。使用感や仕上がりを変えずに進化させることが一番大変で、すごく苦労しています。リニューアルするたびに、100回は試作しています…!
YAMACO:私たちが気づいていないところで、見えない苦労もあるんですね。その中で現行の「Mプライマー」は、より濃密なうるおい感を打ち出したのが印象的なアップデートでした。
中島:従来品から使用しているオレンジフラワー水(※1)をベースに、吸着型ヒアルロン酸(※2)など美容液成分を約90%配合しています。さらに、配合しているパウダーも保水性のあるアミノ酸でコーティングするなど、とことん保湿感にこだわっていて、「スキンケアするプライマー」という発想で作っています。
※1 オレンジ花水(保湿成分)
※2 ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム(保湿成分)
五百川:現行の「Mプライマー」では、うるおい効果とともに、化粧もちの強化も目指しました。肌と一体化するように密着して柔軟な化粧膜をつくるので、顔の表情の動きなどにもしなやかにフィットして、くずれにくいんです。くずれにくさがうるおい感の持続につながるというメリットもあります。
YAMACO:私は、この愛らしいパッケージも好きなのですが、これは変わっているのでしょうか?
中島:シンボルモチーフのクリザンテームを施したレトロモダンなパッケージは、デビュー当時から変わっていません。使い勝手の良いポンプ式になる進化はありましたが、レトロモダンなパッケージは〈ポール & ジョー〉の世界観そのものであり、「置いておくだけで気分がアガる」と好評なので、大切にしています。
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肌を品良く魅力的に仕上げる、“スクレドール”と3色展開
YAMACO:「Mプライマー」といえば、自然でありながらも美しいツヤや透明感が出るのも人気の理由かと思います。
中島:その秘密は“スクレドール”です。スクレドールとは「SECRET D’OR=Secret of gold=ゴールドの秘密」と言って、ブランドのデビュー当時からこだわるシャンパンゴールドパールです。色や輝きの異なるさまざまなニュアンスのシャンパンゴールドパールを独自のバランスで配合することで、くすみや色ムラ、毛穴をカバーして、自然なツヤと透明感・立体感を与え、肌の色を美しく引き立ててくれます。
ソフィーのように夏になると日焼けを楽しむ方の肌にも、透明感のある白肌を好む方にもフィットするところが優秀なんです。
YAMACO:さらに全3色展開で、好みの仕上がりに合わせて選べるのもうれしいポイントです。
五百川:明るさを与えるピンク系でトーンアップができる「01」、フレッシュさを与えるオレンジ系で色ムラを整える「02」、クリアカラーの「03」の3色をラインアップしています。
ダントツで人気なのは「01」。ナチュラルにトーンアップできるので、イエベ/ブルベなどのパーソナルカラーを問わずになじみやすいのも、多くの方に愛されるポイントです。
「03」はクリアカラーなので、これを仕込んでから、ラベンダーパールを配合した発光系の化粧下地「ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー N」をプラスする…といった重ねづかいも楽しめ、メイク上級者にも支持されているカラーです。
中島:ナチュラルにトーンアップできる「01」は、最近ではメンズにも人気。自然に仕上がるベースメイクが男性にぴったりだと評判なんですよ。
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多様化するベースメイクをもっと自由に楽しんで!
YAMACO:近ごろは男性にも人気が広がってきているということですが、私の感覚として、幅広い年齢層に愛されていると思っています。
五百川:ありがたいことに、「結局、この化粧下地に戻ってきてしまう!」「ひさしぶりに使ったら、やっぱり仕上がりがきれい」という声をよくいただきます。発売から20年以上経っていますから、支持してくださるファンの年齢層も広くなっていますね。
YAMACO:「年齢を重ねるにつれ、保湿力が気になるようになって…」という声が多いなか、より保湿力に優れた設計となり、それでいて大好きな仕上がりはそのままというのは、本当にうれしいこと。「プライマーといえば〈ポール & ジョー ボーテ〉」という信者が多いのもうなずけます!
中島:「Mプライマー」の他にも、プライマーは好評です。SPF50+・PA++++のUVカット効果でくずれにくいと評判の「プロテクティング ファンデーション プライマー」は「Mプライマー」と並ぶ人気商品ですし、くすみを払って透明感と立体感を演出できる「ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー N」もそれに次いでファンの心を掴んでいます。
YAMACO:2023年9月に発売したオールインワン・クッションコンパクト「シースルー ヴェール コンパクト」も、注目されていますよね。他にも、ファンデーションが話題になるなど、ベースメイク全体がバージョンアップしている印象です!
五百川:多くの方に愛されているプライマーをきちんと進化させつつ、プライマーだけでなく「ベースメイクといえば〈ポール & ジョー ボーテ〉」と思っていただけるアップデートを目指していますし、ニッチなアイテムを出すことも…(笑)。
ベースメイクが多様化して、一人ひとりの好みやスタイルに合わせて選ぶ時代になった今、個性を大切にしてきた〈ポール & ジョー ボーテ〉では自分にフィットするものがきっと見つかるはず。さまざまな種類のプライマーやファンデーション、またその相乗効果を、ぜひ実感してみてくださいね。
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EDITOR
DEPACO編集部
エディター YAMACO
入社後1年半、コスメのセレクトショップ「アミューズ ボーテ」で接客担当として勤務。「毎日イメチェン」をモットーに、メイクもヘアも気の赴くままにコロコロ変えるのが好き。特にビビッドカラーのコスメにときめく。趣味は音楽を聴くこと、太陽の光を浴びること。
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デパコスの中でも「名品」と呼ばれる一品には、長い間人々に愛される理由がある。DEPACO編集部が、"愛されコスメ"の誕生秘話や進化ポイントなどをブランドのキーマンにインタビュー。その秘密に迫ります。
第14回は、ベースメイクに定評がある〈ポール & ジョー ボーテ〉の中でも不動の人気を誇る化粧下地「モイスチュアライジング ファンデーション プライマー」。
このプライマーのファンであるYAMACOが、ポール & ジョー ボーテ・PRマネージャーの五百川 紗恵子さん(以下、五百川)と、同 プロダクトプランナーの中島 應さん(以下、中島)に、お話を伺いました。