心地よい大人美容 VOL.05 スキンケア編 ~スペシャリスト3名によるビューティーエッセイ~
DEPACO編集部
編集長 望月
2025/01/20
K-POPとパンデミックが教えてくれたシートマスクの魅力。AYANAさん|ビューティーライター
上記のふたつが私に及ぼした影響は多々あるが、なかでも大きいのが「シートマスクを常用するようになった」ことだ。それまでの私にとって、シートマスクは「特別な日の前夜に使うスペシャルケアアイテム」だった。しかし、韓国コスメにハマり、CICAにハマり、大容量のボックスに入ったマスクや、好きなアイドルが広告に起用されているブランドのシートマスクを大量に買うようになり、気づいたら毎日、朝晩、シートマスクをしている自分がいた。
パンデミックの影響で、おうち美容、おこもり美容なるワードが流行り、自宅でのスペシャルケアに手をかける価値観が広まった。それに伴いシートマスクのバリエーションが多彩になった実感がある。シートマスクのデイリー使いが当たり前になった私は、韓国以外のブランドのものも色々と使うようになった。シートの素材や形状、含浸された美容液のキャラクター、香り、効果実感……非常にバラエティに富んでいて、飽きない。パンデミックの明けた現在もシートマスクの常用は続いており、使ったあとの驚きや満足感は、まったく色褪せることがない。
お気に入りのシートマスクは山ほどあるのだけれど、どれにも似ていないユニークな個性を持つものとして推しておきたいのが〈シシ〉の「マジックキャッチャー」。吸水性の高いコットンシートをセルロースで挟み込んだ3層構造のマスクを、ぐぐっと物理的に引き上げながら肌にフィットさせるときの心地よさは唯一無二だし、〈シシ〉が誇るサイエンスローズの香りが感性の側面からもテンションを上げてくれる。撮影の前日などは積極的に選ぶ逸品。
AYANAさんの愛用コスメ
肌にぐいっとフィットさせることができるシート素材と、サイエンスローズの香り、そして肌にピンとしたハリを与えてくれる3Dネットワークを形成するインスタイトという保湿成分の効果が魅力的。ピンクのパッケージもポジティブなパワーに満ちていて、気合いを入れたいときに手に取ります。
コラム、エッセイ、インタビュー、ブランドカタログなど広く執筆。化粧品メーカー企画開発職の経験を活かし、ブランディングや商品開発にも関わる。2021年、エッセイ集『「美しい」のものさし』(双葉社)を上梓。
サボる日を作らないための日焼け止め選び。大塚真里さん|エディター
こう書いて感じるのは、日焼け止めはもはやネガティブなものではなくなったということ。
肌を紫外線から守るために仕方なくつけるものだった日焼け止めは、毎日積極的につけたいものへと変わりました。心地よくフィットしてくずれにくく、きしみやゴワつきを感じづらいのはもちろん、日中の肌を思いやるスキンケア効果まで。その背景には、メーカーの努力による技術の進化があります。
紫外線吸収剤や散乱剤といった「必要だけれどテクスチャーをマイナスにさせがちなもの」を扱う技術が進化したり、光を操って美肌効果を生み出すものが現れたり。うるおいとツヤのためにオイルや保湿成分をたくさん配合しながら、密着感を高める処方を叶えたり。新製品発表会でそう言った話を伺っていると、サイエンスって素晴らしいなと感動してしまいます。
今、百貨店で購入できる日焼け止めは、そんなふうに心地よく楽しく使えるものばかり。とはいえ、肌に直接塗るものですから、好みや肌質との相性はあります。私は、外的環境によるエイジングリスクを減らす(※)べく、日焼け止めをサボる日をなくすことを目指して、塗り心地のよさにこだわることにしました。できるだけ多くのものを顔から首までたっぷり塗って1日過ごし、また塗りたいなと思うものを決めていく。そんな作業を経て最近頻繁に使っているのが、〈ポーラ〉と〈ゲラン〉の日焼け止めです。〈ポーラ〉はノーカラーなので保湿クリーム感覚で。〈ゲラン〉は薄く色がついているので、人と会わない日はこれ1本とパウダーだけでもOK。
1日たりとも日焼け止めをサボらない365日を重ねていけば、5年後、10年後の肌は大きく変わるはず。そのための新作日焼け止めサーフィンを、店頭サンプルや雑誌の付録などでぜひ試してみてください。
※日焼けによるシミ・そばかすを防ぐこと。
大塚さんの愛用コスメ
※販売名:B.A ライト セレクター N
まるで保湿クリームのようにしっとりなじみ、それでいて軽やかにフィットするテクスチャーが秀逸。肌に負担をかける紫外線や近赤外線、ブルーライトなどをカット。
右:〈ゲラン〉アベイユ ロイヤル UV スキン ディフェンス N SPF50・PA++++(50mL) 税込11,880円
しっとりとコクのあるテクスチャーでうるおいとツヤが持続。軽いトーンアップ感のあるピンク色で、ツヤ感と相まって肌をキレイに見せてくれる。
『美的』『Oggi』『CREA』などの美容ページを編集・執筆するほか、コスメブランドのブランディングやコピーライティング、商品企画を手掛ける。著書は『キッチンには3本のオイルがあればいい』、『肌がキレイになる石けんオフメイク』(文藝春秋)など。
自分の肌を理解してたどりついた毎日のルーティン。須山佳子さん|コンサルタント
私の場合は、まず肌のたるみ、フェイスラインのもたつき、ほうれい線などという新しく出てきた問題に対して、根本的な原因を理解することが第一歩となりました。それを教えてくれたのは鳴海えな先生との出会いで、彼女が紹介する本『10秒でたるみ帳消し 顔リフト』の内容が非常に勉強になったうえ、それまで意識していなかった顔の筋肉の付き方、脂肪の位置、顔に現れる様々な老化の原因が鎖骨、首、耳の後ろ、頭の頭筋などの筋膜と筋肉の癒着や筋肉のコリに起因していることを理解し、まさに目からウロコでした。
私はまず朝起きると耳を回してリンパの流れを良くし、次に鳴海先生が開発する「Face Pointer」で鎖骨周りからフェイスライン、そして頭を重点的に押します。顔をある程度整えてから、酵素入りのパウダー洗顔で泡をふんわり作り、顔を摩擦しないようにぽんぽんと乗せてゆっくりぬるま湯で流します。その後、〈コスメデコルテ〉の先行乳液「AQ アブソリュート エマルジョン マイクロラディアンス Ⅱ」と化粧水「AQ アブソリュート ローション ハイドロインフェーズ Ⅱ」を使用してうるおいによるツヤと輝きを確認し、薄めのクリームとUVカットアイテムで仕上げます。実は〈コスメデコルテ〉の化粧水は3度重ね付けしています!
そして40代に入ってから必ず行っていることといえば、毎夜フェイスシートマスクを付けることでしょうか。特に今住んでいるフランスは乾燥しているので、肌の角層にまでしっかりうるおいを届けることを習慣化することにしました。そして肩や首周りのストレッチ、リンパの流れを良くするためのハンドマッサージなど、スキンケアの一貫として顔以外の頭や首をできるだけ柔らかくすることを心がけています。自分の顔の筋肉の付き方や表情のクセなどをできるだけチェックし、自分自身の顔をよく知ることで、健康で美しい肌をキープできればと願っています。
須山さんの愛用コスメ
角層内の水分と油分のバランスを整え、ハリ、ツヤのある肌へと導いてくれる先行乳液。みずみずしく、まろやかなテクスチャーと清らかなフレッシュフローラルムスキーの香りも秀逸。
右:〈コスメデコルテ〉AQ アブソリュート ローション ハイドロインフェーズ Ⅱ(200mL) 税込11,000円
天然ミネラルとアミノ酸を豊富に含む“白樺水(※)”を高濃度配合した化粧水。乳液を使用したあとの肌をうるおいでしっとり満たし、ハリのある美しい肌に。
※白樺水:シラカンバ樹液・シラカンバ樹皮エキス(保湿)
2001年よりパリ在住。日本の美容とライフスタイルをコンセプトにしたEストア「Bijo; Paris」(www.bijo.paris ※外部サイトです)を始め、デパートLe Bon Marche内にJ-Beautyコーナー「Bijo;」、パリ6区にコンセプトア「Bien;/Bijo; Labo」を運営。また定期的に欧州の美容トレンドを日本へ紹介している。
「最終回で真打登場!といった感じのスキンケアのお話。お三方のコラム、興味深く拝見しました。かく言う私が365日欠かさなくなったのは『美白(※)美容液』と『アイケア』です。2024年の新作の中では〈ポーラ〉『ホワイトショット フェイシャルセラム』と〈エピステーム〉『アイパーフェクトショットb』が一押し!“将来の自分へのギフト”と思って、念じながら塗布しています(笑)。
全5回でお届けした『心地よい大人美容』いかがでしたか?美容についてのよもやま話は尽きることがないですよね。同年代の皆さんの日々のお手入れのヒントになれば幸いです。」(DEPACO編集長 望月)
※メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐこと。
合わせて読みたい
-
心地よい大人美容 VOL.01 ベースメイク編 ~スペシャリスト3名によるビューティーエッセイ~
-
心地よい大人美容 VOL.02 ボディーケア編 ~スペシャリスト3名によるビューティーエッセイ~
-
心地よい大人美容 VOL.03 ポイントメイク編 ~スペシャリスト3名によるビューティーエッセイ~
-
心地よい大人美容 VOL.04 ヘアケア編 ~スペシャリスト3名によるビューティーエッセイ~
-
【50・60代マチュア世代】今までの当たり前をまずはリセット!垢抜けメイク術を美容のプロが伝授
-
【ママ美容:前編】Vol.7 宇藤えみ(スタイリスト)<Switching Story ~“母”の顔と“私”の顔~>
-
あのママのコスメギフトが気になる!【フリーランスPR・猪岡祥子さん編】
EDITOR
DEPACO編集部
編集長 望月
同世代、しかもビューティー業界を知り尽くしたお三方が語る「大人の美容法」。「そうそう」「へ~」「そんなやり方もあるんだー」などなど、井戸端会議に参加しているような感覚で読んでもらえたら嬉しいです。
新聞記者やビューティ業界紙の編集記者を経て、大丸・松坂屋に入社。化粧品各社の戦略やビジネスなど、ビューティ業界を見つめて早10数年。年齢に伴う肌悩みに向き合いつつ、無理をしない「ながら美容」を追求する編集部最年長。愛犬の散歩で1日平均1万歩の健脚が自慢。
ご紹介の商品はこちら
- ※この記事は、当記事の公開時点のものです。
- ※価格は全て税込です。
- ※写真と実物では、色、素材感が多少異なる場合がございます。
- ※取り扱いの商品には数に限りがございます。
- ※入荷が遅延する場合や急遽販売が中止になる場合がございます。
■VOL.04 ヘアケア編はこちら→