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【デパコスの未来・前編】イガリシノブの楽しく取り組み学ぶサステナ活動とは?「WWDJAPAN」&「DEPACO」の編集長鼎談〈コスメロス協会〉編

【デパコスの未来・前編】イガリシノブの楽しく取り組み学ぶサステナ活動とは?「WWDJAPAN」&「DEPACO」の編集長鼎談〈コスメロス協会〉編

DEPACO編集部
編集長 望月
2023/05/31
大丸・松坂屋によるデパコスの“メディアコマース”「DEPACO」の特集「#デパコスの未来」では、「DEPACO」の編集長・望月が、ファッション&ビューティーのニュースメディア「WWDJAPAN」の村上要編集長と、毎回ゲストを招いて百貨店ビューティーやデパコスの未来を語り合います。今回は特別編。ゲストにコスメブランド〈フーミー〉のプロデューサーでコスメロス協会代表のイガリシノブ・メイクアップアーティストをお招きしました。前編は、コスメロス協会を立ち上げた経緯やそのユニークな活動内容、社会活動への思いについて伺いました。

01
社会課題とコスメロス、両方に取り組む協会

望月美穂「DEPACO」編集長(以下、望月):サステナブルやSDGsはメジャーな言葉になりましたが、まだまだ身近なものと感じにくいのではないかと思っています。そうした中で、イガリさんはなぜコスメロスに関する活動を始めたんでしょうか?
イガリシノブ Hair & Makeup Artist PROFILE:[BEAUTRIUM]所属。ファッション誌等に複数連載を持ち、雑誌・広告などのヘアメイクを手掛ける他、化粧品開発ディレクターや、メイク講師としても幅広く活動する。2015年「イガリメイク、しちゃう?」(宝島社)を出版し、シリーズ累計17万部突破。同年Yahoo!検索大賞メーク部門にて「イガリメイク」というワードが1位となり、ドキュメンタリー番組 MBS「情熱大陸」 NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演。多くの女優・モデルから支持される人気アーティスト。
イガリシノブ Hair & Makeup Artist
PROFILE:[BEAUTRIUM]所属。ファッション誌等に複数連載を持ち、雑誌・広告などのヘアメイクを手掛ける他、化粧品開発ディレクターや、メイク講師としても幅広く活動する。2015年「イガリメイク、しちゃう?」(宝島社)を出版し、シリーズ累計17万部突破。同年Yahoo!検索大賞メーク部門にて「イガリメイク」というワードが1位となり、ドキュメンタリー番組 MBS「情熱大陸」 NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演。多くの女優・モデルから支持される人気アーティスト。
イガリシノブ・コスメロス協会代表/メイクアップアーティスト(以下、イガリ):最初はシェルターに入っている人や施設で育つ子ども、小中高生の自殺者など家庭環境に関する社会課題を数字で知り、自分に何かできないかなと考えました。同時にフードロスが社会課題となる中、コスメの廃棄についても興味を持ちました。シェルターにはどんなに安くてもコスメが貰えたら嬉しい人がいる一方、コスメを余らせる人がいます。ここをうまく繋げられないかと考えたところが始まりです。

村上要「WWDJAPAN」編集長(以下、村上):コスメロスを意識し始めた一番の原体験は?
イガリさんがプロデュースしたオリジナルブランド〈フーミー〉
イガリさんがプロデュースしたオリジナルブランド〈フーミー〉
イガリ:〈フーミー〉をプロデュースする中で、宣伝のためにインフルエンサーにコスメを配ることもありました。私も含め、多くのコスメを受け取る人たちが全てを使い切ることは難しい。せっかく作ったコスメなのに、使われずに役目を終えてしまう場面を見たときは残念な気持ちになりました。2年前に課題を意識し始めた頃は“コスメロス”という言葉なんてなかったのですが、今は検索すると色々な情報が出るようになりましたね。

村上:なぜコスメロス協会を立ち上げたのでしょうか?
「WWDJAPAN」村上要編集長
「WWDJAPAN」村上要編集長
イガリメイクアップは気持ち、マインドに関わるもの。ヘアメイクアップアーティストや美容関連のユーチューバーがコスメを大切に使うこと、大切に使う中で改めて自分を知ることなどを発信できたら、企業とは少し違う形でサステナビリティに貢献できるんじゃないかと思いました。今は大きな企業も声をかけてくださるようになったので、協会を立ち上げました。そして、一般社団法人コスプルを立ち上げるところです。

望月:一般社団法人コスプルはどういう団体ですか?

イガリ:一般社団法人コスプルの中にはボランティア団体とコスメロス協会という2つの団体があります。コスメロス協会では企業から協賛をいただいてイベントをしたり、今後は大学などで「なぜコスメロスが起きるのか?」について考えるセミナーをしたいと思っていたり。今は仕組みづくりをしています。

02
廃棄コスメを通じたユニークな活動とは

望月:これまではどういった活動をしてきましたか?

イガリ:コスメを使い切れないという課題に対して、“コスメ交換会”を開催しました。企業の中で10人程度の社員さんが使いきれなかったコスメを持ち寄って、先輩・後輩が交流しながら交換するんです。
コスメロス協会が主催したコスメ交換会の様子
コスメロス協会が主催したコスメ交換会の様子
望月:イベントみたいで楽しそうな企画ですね。

村上:企業側は社員同士の交流も目当てでやっているんですか?

イガリ:そうなんです。先輩がラメのアイシャドウを持ってきたり、後輩がマットなチークを持参したり、意外性があって交流が盛り上がります。男性の参加者もいますし、後輩が先輩にイマドキなコスメの使い方を教えることもあって、楽しいですよ。

望月:コスメを介してコミュニケーションが生まれるというのは素敵ですね。
コスメ交換会では、イガリさんによるワンポイントアドバイスも
コスメ交換会では、イガリさんによるワンポイントアドバイスも
イガリ:私が間に入っているので、メイクアップも教えています。使い切れずに残ったパレットの色の使い方を知ることで、誰かに放出せずに持ち帰る人もいるんです。コスメを大切にする気持ちも育てたいと思っています。私は作る数を減らそうとか、買う数を減らしてもらおうとは思ってないんですよ。でも、一度封を切った製品の行方はサポートしたい。新しいコスメの使い方を知ると自分のメイクも変わるから、楽しさに繋がりますよね。

03
コスメが心に与えてくれる影響

望月:ヘアメイクアップアーティストらしい取り組みですね。

イガリコスメを再活用するという視点では、廃棄物を絵の具やその他の創作用色材に変えるSminkArt(スミンクアート)のような、素晴らしい活動をしている人たちがいます。でも私はヘアメイクアップアーティストなので。
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
モーンガータ社が手掛ける、コスメを作る際に余る顔料で作った絵具
望月化粧品が心に与える影響を知っているからこそ、雑に扱って欲しくないという思いを感じます。

イガリ:私は“人間は、街の明かり”だと思っています。人気のない街に1人でも赤リップを塗った女の子が歩いていたら、きっと「この街は何があるの?」って思うじゃないですか。ライブ会場とかもみんなが着飾るからこそ、日常と違う雰囲気が生まれます。着飾るマインドなどの変化があるといいなって思うんです。

04
サステナビリティの発信は“盆踊りのように”?

望月:私たちはお客様に化粧品を買ってもらいたいという気持ちと、化粧品を大事に使って欲しいという気持ちの双方を持っています。だからこそ販売するなら、これからの社会のことを考えている商品を売りたいし、商品やブランドの取り組みに関する情報発信が大事だと考えています。
DEPACO編集長・望月美穂
DEPACO編集長・望月美穂
イガリ:コスメの作り手もサステナビリティに関する情報が必要で、減らない商品について考えなければいけないと思います。メディアはどう発信することを意識していますか?

村上:メディアとしては、まずは色んなアクションがあるということを知ってもらえるよう意識しています。特にファッションとかビューティーらしいクリエイティビティは、サステナビリティを語る時、置き去りにされがち。例えば脱プラスチック以外の方法はないのかとか、長く使えるなら化学繊維でもいいんじゃないかなど、考えるお題を投げかけることが大事だと感じます。
コスメロス協会のロゴマークにスミンクアートで色づけるイベントも
コスメロス協会のロゴマークにスミンクアートで色づけるイベントも
コスメロス協会のロゴマークにスミンクアートで色づけるイベントも
イガリ日本人はとても真面目なんだけど、盆踊りみたいな文化もあるじゃないですか。だから何か楽しさを体感すれば、覚えるんじゃないかな?堅苦しく書かれたら理解するのが難しいけれど、音に乗せたらスッと入って来ることもあると思います。

望月:楽しさがあれば行動に移せるということですよね。


後編では、廃棄コスメを使ったアート活動の狙いや、コスメロスについてのイガリさんの考えや思いを語っていただきました。



「コスメロス・ゼロへ、はじめの1歩。」をテーマにDEPACOや各ブランドの取り組みをまとめた特集ページはこちら

EDITOR

DEPACO編集部

編集長 望月

イガリさんはヘアメイクアーティストという自らの立場でできることを、身近なところから、身近な人に向けて開始しています。しかも堅苦しくなく、みんなが盆踊りマインドで楽しめる方法で。とても良いヒントをいただいたような気がします。
肌悩み
  • 黄ぐすみ/たるみ毛穴
好きなメイク
  • アイシャドウと眉色をリンクさせた統一感あるアイメイク
コスメの悩み
  • 新しいメイクに挑戦しづらい

新聞記者やビューティ業界紙の編集記者を経て、大丸・松坂屋に入社。化粧品各社の戦略やビジネスなど、ビューティ業界を見つめて早10数年。年齢に伴う肌悩みに向き合いつつ、無理をしない「ながら美容」を追求する編集部最年長。愛犬の散歩で1日平均1万歩の健脚が自慢。

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