【ママ美容:前編】Vol.5 長屋なぎさ(ライフスタイルプランナー)<Switching Story ~“母”の顔と“私”の顔~>
01
長屋さんはアパレルのプレスをされていたそうですが、その仕事を選ばれた理由を教えてください。
昔から洋服は好きでしたが、アパレル業界で仕事をしたいと思っていたわけではなくて、学校を卒業して全く違う業界の仕事に就いていました。その会社は服装も厳しい堅めの企業で、髪型やおしゃれに対しての制約がすごくあったんです。
でも私のベースに“好きなものを身に着けたい”ということがあったので、なんだか違和感がありました。仕事自体は楽しかったんですが意外と早く業務に慣れてしまったこともあって、その会社でキャリアアップしていくイメージが芽生えなかったんです。
それで、もっとワクワクする仕事に就きたいと思い、アパレル業界に足を踏み入れました。ショップスタッフを経験してからeコマースも担当したりしていたんですが、ステップアップしたいと思っていた時に、知人から新しいブランドができるからプレスをやってみないかと声をかけていただいたんです。何かちょっと新しいことをやってみたいと思って始めたら、抜け出せなくなりました(笑)。
02
ライフスタイルプランナーに転身しようと思われたきっかけは?
会社員時代にブログを始めてから、出会ったことがない方々とSNSで交流する機会が増えたなかで、自分自身もそうですが、女性がワクワクするものって、洋服だけじゃないと感じることが多くなったんです。それで衣食住にこだわりたい、関わりたいと思うようになって、“ライフスタイル”を提案できる人になりたい、というところから今のスタイルになりました。当時はInstagramもなかったのでブログで発信していたんですが、ブログがきっかけというよりも自分の気持ちの変化が大きいですね。
人それぞれですが、私はいくら身なりを着飾ったとしても、家が散らかっているのはちょっと違うと感じてしまうんです。すべてがキレイに整っていたり、バランスよくちゃんとしたいという思いが強い。だからブログで発信するから意識するようになったというより、いろいろな刺激をいただく中で自然に考えていたんだと思います。いいものを見せようというよりも、自分の思っていることを発信する場でしたね。
03
妊娠される前、仕事はどんな形で取り組まれていましたか?
女性ってライフスタイルの変化が大きいじゃないですか。私は結婚もしたかったし、子どもも産みたいと思っていたので、バランスを考えていました。
好きな仕事をして、妻としても家のことがちゃんとできて、子どもに対してもしっかり向き合えるような理想的なバランスが取りたかったんです。でもそう考えた時、会社での仕事はやりがいもありましたが深夜まで働いていたので、このスタイルでは厳しいと思うようになって独立しました。
独立してからは「好きな時に好きな人と好きな仕事する」ことを大事にしていたので、自分の時間をコントロールして、バランスが取れるようになりました。1人目の妊娠中は体調も悪くなかったので、自分のペースで出産ギリギリまで仕事をしていましたね。
04
妊娠・出産されてから仕事に対する意識や取り組み方に変化はありましたか?
妊娠中から継続していた仕事も初めての仕事も、産後に子どもを連れて行くことを了承していただくことを契約条件としてお伝えしていました。
結局それで仕事の依頼がなくなることはなかったんですが、初めての子育てで要領もつかめていなかったので、1日1、2件だけ打ち合わせや展示会に行くようにして、仕事量はセーブしていました。それから打ち合わせなどがある前後には子どもとゆっくり過ごせるようにしていて、ミルクをあげるとか、ギュッと抱きしめてあげる時間を絶対に作るように心がけていましたね。
1歳4カ月ぐらいから一時保育に預けるようになって、それからは時代的な流れもあったと思いますがライフスタイルプランナーとしての依頼を受ける機会も増えて、出産前よりも仕事量は増えたかもしれないです。私ってすごく仕事が好きなんだ、ということを改めて実感しました。
05
2人のお子さんの子育てに違いはありますか?
1人目の時は頑張り過ぎていたと感じます。預けることすら罪悪感を覚えてましたから。でも2人目の時は預けても大丈夫な時と、そうではない時のタイミングが分かるようになったので、子どもが生後1カ月になるまでは出かけないようにしていましたが、オンラインでミーティングしたりして、量は減らさずに家で仕事をしていました。
06
ご出産後、子育てと仕事を両立されてきた中で、悩んだり、難しいと感じたりしたことはどんなことでしたか?
思うようにできないことを子どものせいだと思ったことはありませんし、ストレスを感じることはありません。逆に、やりたいことをこの時間の中でどう配分すれば実現できるか、と考えるようになりました。新しい感覚というか、それを楽しみながら解決するようにしています。
それから、家が散らかっているとイライラしてしまうタイプなので、家を整えるということは気をつけています。夫はほぼ家にいなくてワンオペ状態が当たり前なので、基本的に手伝ってくれないということに対して、特に何も思わないんですよね。もちろんいてくれたら助かりますけど、ラッキーぐらいな感じです(笑)。
07
その考えに至るまでに心がけたことや、変化したことはありましたか?
相手に対して不満をぶつけて変わるのであれば、それでいいんだと思います。でも変わらないことに対して不満を感じると、ストレスが溜まりますよね。もともとポジティブ思考なほうなので、マイナスな感情で時間が過ぎていくのがもったいないと感じてしまうんです。だからマイナスの感情になるよりポジティブに切り替えたほうがラクなんですよ。
変わったこととしては、スタッフと組んで仕事をするようになりました。それまでは1人で仕事をこなしていましたが、仕事の発展や成長を考えると自分だけでは限界があります。複数の仕事を抱えているので、自分がやらなければならないところはやるけど、それ以外は、人に任せるようになりました。専門分野の方にアウトソーシングしたり、各プロジェクトでチームを作ったりして進めています。
08
仕事と家庭の自分を「スイッチ」するために心がけていることはありますか?
好きなことが“仕事”になっているので、特に切り替える意識はしていません。家事の最中や煮込み料理をしている間に、スマホで仕事のメールを返信することもあります。目に見えるものや子育てしていることが仕事のヒントになったりもするので、気持ち的なON・OFFは特にありません。
後編では産後のお肌や体の変化、愛用品について伺いました。
<長屋なぎささんプロフィール>
アパレル会社でeコマースやプレスを担当した後、ライフスタイルプランナーとして独立。企業のディレクションやアドバイザー、ビジュアル監修、ライフスタイルアイテムの商品企画など、多くの企業とコラボレーションし、幅広く活躍中。2021年には会社を立ち上げ、麹甘酒/麹調味料ブランド〈長屋/NAGAYA〉を運営する傍ら、インナーウェアブランド〈PALM (パーム)〉のディレクションを手がける。プライベートでは2児のママ。
編集/㈱メディアム 成田 恵子、執筆/北村 文、撮影/Suat Koylu
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EDITOR
DEPACO編集部
エディター 高梨
旅行誌の出版社で編集職を10年以上経験。出産を機にキャリアを見つめ直し、今後は大好きな美容の情報発信をしたいという想いでDEPACO編集部へ。美容はスキンケアやベースメイクでの“土台作り”が好き。趣味は旅と料理。
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出産すると体調や体形もこれまでの自分とは全く違うものに。今までとは異なる美容の悩みを抱える女性も多いはず。また、女性としての生き方と母としての人生の両立を難しいと感じる人や、今後のキャリアについて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そんな人たちの美や人生のヒントになるように、仕事と家庭、2つの顔を持ち、母になったことでさらに美しく輝いている女性にフォーカスし、連載します。
第5回はライフスタイルプランナーとして活躍され、2児の母でもある、長屋なぎささんです。