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【前編】Switching Story ~“母”の顔と“私”の顔~Vol.2 高山直子(ビューティーサロン代表)<ママ美容インタビュー>

DEPACO編集部
エディター 高梨
2023/08/02

出産すると体調や体型もこれまでの自分とは全く違うものに。今までとは異なる美容の悩みを抱える女性も多いはず。また、女性としての生き方と母としての人生の両立を難しいと感じる人や、今後のキャリアについて悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そんな人たちの美や人生のヒントになるように、仕事と家庭、2つの顔を持ち、母になったことでさらに美しく輝いている女性にフォーカスし連載します。

第2回はビューティーサロン代表として活躍され、1児の母でもある、高山直子さんです。

01
高山さんがアイデザイナーを目指されたきっかけを教えてください。

小さい頃から美容師になるのが夢で、幼少期から人形や母の髪を触るのが好きな子どもでした。その後もヘアアレンジをしたり、思春期になったらメイクに興味が出たりとずっと美容が好きなまま育ってきました。一度は違う夢を追ったこともありましたが、新卒で美容師になりました。今は改善されたところも多いと思いますが、当時の美容師って本当に忙しい職業で、家に帰るのが深夜1時とか、朝も6時台に出勤するような、かなり過酷な働き方をしていました。そんな状況で働いていたら体をすぐに壊してしまって、わりと早い段階で美容師を諦めたんです。
それでもやっぱり美容の仕事がしたいと思って、これまでの経験を生かせる職業と考えた時に、この仕事を選びました。経験や資格を生かすために始めましたが、“これは天職だ”と思えるほどハマってしまって、13年続けています

02
独立しようと思われたのはどんなタイミングでしたか?

男性オーナーとダブルタッグという形でサロン運営を任されていましたが、出産を経て生活環境が変わったことや、コロナ禍でオーナーとの意識の違いを感じることが多くなりました。子どもができたことで守るものがあるから頑張れるというか、“娘を育てるために母も強くならなきゃ”みたいな気持ちが強くなって、2021年に完全に独立して今のサロンをオープンしました
ちょうど子どもが7~8カ月ぐらいの保育園入園と同時期に独立準備を進めていたので、当時はすごいバタバタでしたね。でも子どもは初めての保育園生活を始め、私も10年間代表を務めていた看板と肩書きを全部捨てて“またゼロからスタート”という、新しい生活スタイルを始めるいいきっかけになりました

独立しようと思われたのはどんなタイミングでしたか?

03
独立にあたって、不安や心配になることはありませんでしたか?

よく聞かれるんですが全くなくて(笑)。ゼロから作れることの喜びしかありませんでした。離れてからようやく気づいたんですが、自分が思っている以上に心と体にストレスを感じていたようです。でも独立することでそこから離れることができたので、すごく気持ちが軽くなりました。
「お客様が来てくれるのか」という心配は、仕事にきちんと向き合っていれば、結果は後からついてくるというスタンスなので、あんまり心配していなかったです。お客様に対してこの美容という仕事を通して真摯に向き合うという姿勢は、最初に美容師を始めた時からずっと変わっていませんし、大前提としてこの仕事が大好きなんですよ。それがあれば、結果は自ずとついてくるという経験があったから大丈夫だったのかもしれません。

04
結婚後、仕事はどのように取り組まれていましたか?

独立する前のサロンでは20人ぐらいの女性スタッフを抱えていて、自分も施術しながら指導や管理もしていたので、本当に忙しかったです。自分の軸の中心に“仕事”があったので、結婚してからもそのスタイルは変わりませんでした。結婚したから専業主婦になりたいとか、仕事をセーブしたいという気持ちは元々なくて、しっかり仕事ができるパートナーを選んだという感じでしたから。夫は美容師なので、お互いに分かり合える部分も多くて、結婚との両立ということで悩んだりすることは全くありませんでした

結婚後、仕事はどのように取り組まれていましたか?

05
出産後に独立され、子育てと仕事を両立されていますが、変化したことや悩まれたことはありましたか?

出産後は物理的に子育てをしなければならないですし、子どもの生活のリズムは大人と全然違うんですよね。それまでだったら一人で適当に済ませていた食事も必ず作るようになったり、保育園にお迎えに行かなきゃいけなかったりとか、子どもを守るために時間が制約されるようになったので、私の生活リズムも朝型にシフトしました。今のサロンは10時から19時までなのですが、私は17時ぐらいに上がってしまいますので、夜は働けないですね(笑)。
仕事が終わってからは時間との勝負で、飼っている犬の散歩に行って、夕食の準備をしてからお迎えに行くので、日中にやらなければいけないことをギュッと詰めている感じです。
大変だったのは、子どもが熱を出した時ですね。お客様の予約を調整してお迎えしなきゃいけない。夫も私も同職でお互い状況が一緒だったので、0歳児のときは結構大変でした。でも子どもも少しずつ体が丈夫になってきて、偶然かもしれないのですが、発熱したときにちょうどタイミングよく休めたりして、そんなに仕事に影響がないんです。なので、子どもを産んだから……みたいなことは、私の場合は自分で解決できる範囲内なので、ストレスを感じません。働き方を変えたことで、ストレスを自分の身から切り離すことができたことも大きいかもしれません。

出産後に独立され、子育てと仕事を両立されていますが、変化したことや悩まれたことはありましたか?

06
子育てと仕事を両立する中で、心がけていることがあったら教えてください。

本当にあまりないんです。私って仕事でも家でも、友達と遊んでいる時やこうやって取材を受けている時でも、ずっとこのまま(笑)。常に自分の軸がある中でスタンスが決まっているという感じで、いろんな顔を持っているわけではないんです。
リラックスしてソファーでダラっとすることも好きですし、以前はそういう時間もありましたが、子どもが生まれてからはソファーに座ることもほぼなくなりました。家に帰ってからもずっと動いていますし、子どもが寝た後は自分でゆっくりお風呂に入って、上がったら携帯をそばに置いてストレッチするみたいな感じです。ダブルタスクじゃないですけど効率を重視するようになると、ソファーでダラッとしている時間が無駄に感じるようになって、逆にさっさと寝ます。早ければ夜10時に、遅くても12時までに寝るようにしているんです。8時間は寝たくて、疲れてる時は娘と一緒に寝てしまうこともあります。子どもの生活リズムがキレイに整っていて、寝る時間も起きる時間もだいたい同じなので、目覚まし時計をかけなくなりました(笑)。
ママ友にこの生活リズムを話すと、「効率お化けだね」と言われるんですよ(笑)。本当に自分でもそう思います。好きな言葉も「一石二鳥」「1way2job(ワンウェイツージョブ)」とか。効率よく達成できたことに対して喜びを感じるんです。もともと仕事に対してのスタンスではそういう面があったのですが、家庭でも感じるようになりました。とくに仕事をしていると、子育ても生活も時間との勝負じゃないですか。無駄を省いて自分の楽しい時間を増やしたいと思うので、子どもを育てていく中で、私自身や家族の形を育てていって、こういう形に収まりました。

子育てと仕事を両立する中で、心がけていることがあったら教えてください。

07
子育てに対して、ご主人と気をつけていることはありますか?

最近子どもが「携帯を置いて」って言うんですよ。私は子どもにスマホを向けて写真や動画をついつい撮ってしまうんですけど、2~3歳児って、“私を見て”、“私に向き合って”という時期なので、気をつけるようにしてます。本当によく「ここに携帯置いて」と言われるので、「私ってそんなにスマホ持っているのかな?」と逆に気づかされます(笑)。
子どもとはちゃんと会話が成立するので目を見てダメなことを注意しますし、大人の口癖を真似るので、言葉遣いも意識するようになりましたね。絵本をよく読んでいたからか、言葉を覚えるのが早いと感じますし、思っていることは会話で伝えてくれるので嬉しいですね。今でも毎晩3冊絵本を読んでから寝るのがルーティンになっています。
あとどこの家庭もそうだと思いますが、ママが厳しくて、パパは激甘という感じで分担しています(笑)。

08
ご主人と会話される機会は作られていますか?

基本的に子どもの生活リズムに合わせているので、夫とは完全にすれ違いですね。でも夫が休みの日はワンオペで子どもと過ごしてくれるので、その日私は自由な時間を過ごしているんです。私は保育園に合わせて日・祝日休みですが夫はシフト制の仕事なので、月に1~2回ファミリーデイを設けて、子どもの休みに合わせて夫も私も休みを取って、家族でお出かけしたり、旅行に行くようにしています。
最初からそんな計画を立てていたわけではないんですが、子育てしているうちにそんなスタイルになった感じです。ちゃんと話し合ってというより家族で出かける予定を話す中、あうんの呼吸でそうなってきました。“自分が休みの日は子どもと一緒に過ごす”が自然に当たり前になっているので、子育てに関して揉めることは経験していないんですよ。お互いに尊重し合っていますし、ありがとうという気持ちも持ってます。子どもに対してもパパ・ママ関係なく、どちらもしっかり愛情を持って接してるので、本当に良きパートナーです。

ご主人と会話される機会は作られていますか?

09
理想的なご主人ですね。ご主人に対して不満に思われていることはありませんか?

今も子育てや家事の8割は私、とやっぱり自然に女性のほうがやることが多くなりますよね。私は自分がオーナーなので時間のやりくりができますが、夫は美容室に所属しているので、やっぱり時間の自由が利かない部分もあります。でも夫も自分の時間をやりくりして家事をやってくれるほうだと理解しているので、できる範囲でOKと考えるようにしています。なので、「ウチの夫は何もしてくれない」みたいなストレスはないです。
夫とは知り合ってから15~16年の付き合いで、性格や行動パターンみたいなことを分かった上で結婚したので、今は“チーム”という感覚です。もちろん一般的な愚痴はありますし、イライラしていた時期もありました。でも今は“またやってるな”ぐらいに思えるようになって、ストレスにすらならなくなりました(笑)。これまでの生活の中で、言っても直らないことも分かったので、それに対して労力を使わないようになったというか、私も丸くなったのかもしれないです。

10
ご主人といい関係を築くコツがあったら教えてください。

やっぱり夫婦間でのバランスが大事なんじゃないでしょうか。SNSのコメントでもご相談を受けるんですけど、ご主人に対してのストレスは、話し合って解決するしかないと思うんです。そのバランスって、他人がいくら口出ししてもそのご夫婦にしか解決できないですし、極論、パートナーと一緒にいることを選ぶのか、別の道を選ぶかじゃないですか。
誰かが何かを抱えた状態でつらいまま生きるというのはもったいないと思ってしまいます。
プライベートだけではなくお客様からも相談を受ける機会が多いのですが、私自身は何でも話しやすい存在でいたいと思っています。
私も以前は溜め込みやすかったですし、ストレスで円形脱毛ができることも多かったんです。でも出産とともに全部削ぎ落とされて自分が守るべきものがはっきりしたことで、自分の考えや軸を持ちつつ、他者の意見も受け止められるようになって、調和していけるようになりました

ご主人といい関係を築くコツがあったら教えてください。

11
高山さんは“決断力”がある方だと感じます。それは以前からお持ちなんですか?

以前からそういう所はありましたし、長所だと思っています。洋服でも少し高価なバッグでもすべてそうなんですが、ビビッときたら速攻買ってお店を出るみたいな感じで、買い物もめちゃくちゃ早いです(笑)。
でも若い頃は経験不足や未熟さが相まって、苦しんだこともありました。20代の頃って、何歳になったら結婚して、子どもを産んでみたいな人生計画があったり、周囲が結婚しだしたら、そわそわする時期があったりするじゃないですか。今年39歳なんですけど、そんなざっくりした計画に囚われずに、一度それを手放してストレスも下ろす、みたいな境地になりました。それはこれまでつらい思い、過度なストレスや苦痛をいろいろ経験してきたからこそ思えたこと。20~30代の“あがく時期”は人には絶対必要だと思うんです。それがあっての“今”という感じです。

高山さんのONルック。2021年からディレクターを務める、低身長の方向けのブランド〈Eiis(エス)〉の新作。流行りのオールインワンに、細やかなデザインのこだわりを詰めた人気の1着
高山さんのONルック。2021年からディレクターを務める、低身長の方向けのブランド〈Eiis(エス)〉の新作。流行りのオールインワンに、細やかなデザインのこだわりを詰めた人気の1着

後編では産後の美容への取り組みや愛用品について伺いました。

<高山直子さんプロフィール>
美容サロン『un CALiN(アンカラン)』代表。ライフスタイルインフルエンサーとしても活躍し、幅広い女性の支持を集める。同時にファッション誌やカルチャーマガジン、テレビ番組出演など「女性の美のトータルプロデューサー」として活躍の場を広げ、2016年には初のスタイルブック『NAOKO balance』(双葉社)を出版。現在はサロンワークのほか、ファッションブランドとコラボレーションするなど活躍の場を広げている。

編集/㈱メディアム 成田 恵子、執筆/北村 文、撮影/鈴川 洋平、協力/WR.


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EDITOR

DEPACO編集部

エディター 高梨

独立や出産をきっかけに余計な考えやモノをそぎ落とし、大切なものを明確にされていた高山さん。質問に対してもお答えをすぐに返してくださり、自分の中での「軸」がはっきりされているのが伝わってくるようでした。
肌悩み
  • シミ・たるみ
好きなメイク
  • 素肌風ベースにリップしっかりめ
コスメの悩み
  • メイクの引き算が難しい

旅行誌の出版社で編集職を10年以上経験。出産を機にキャリアを見つめ直し、今後は大好きな美容の情報発信をしたいという想いでDEPACO編集部へ。美容はスキンケアやベースメイクでの“土台作り”が好き。趣味は旅と料理。

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