【SDGsアクションにトライ】“環境にやさしい”コスメのパッケージとは?
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コスメのパッケージからSDGsの目標にアプローチ
私たちの周りでもよく耳にするようになった「SDGs」。“2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際的な目標”のことで、人権や経済、環境問題など、地球規模の問題を解決するために17の目標が設定されています。
実は、毎日のくらしのなかにも、その目標に繋がるきっかけがあるんです!たとえば、私たちがいつも使っているコスメ。使い終わったパッケージは、そのまま捨ててしまうこともあるけれど、正しく分別してリサイクルすることで、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の達成にアプローチできます。
そこで、「具体的に何を心がければいいの?」「“環境にやさしい”パッケージとはどんなものなの?」と疑問をお持ちの皆さんを代表して、エディターの私・YAMACOがお話を聞いてきました!
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“ビューティ×SDGs”というアクションにつなげたい!
YAMACO(左):百田さんは大丸梅田店や本社の人事・採用に携わった後、2021年3月からサステナビリティ戦略を担当されているんですよね。具体的には、どのような仕事をしているんですか?
百田(右):サプライチェーンマネジメント業務のほか、地域社会への貢献や食品ロスの削減につながるソーシャルグッドな事業活動の企画などを行っています。
“百貨店として社会にどんなアプローチができるか”を考えてきて感じるのは、お客様に向けた情報発信を積極的にしていくことの大切さ。今日も、DEPACO読者の皆さんに“ビューティ×SDGs”について関心を持ち、アクションを起こしてもらうヒントをお届けできたら、と思っています。
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“環境にやさしいパッケージ”って、具体的にどんなもの?
YAMACO:最初に教えていただきたいのが、“環境にやさしいパッケージ”。環境のことも考えてコスメをセレクトできたら、と思うのですが、具体的にどんなパッケージを選べばいいでしょうか?
百田:リサイクルできて、ゴミの削減につながる素材のものです。
コスメのパッケージや容器包装の多くは、ガラスやプラスチック、紙などでできています。これらは適切に処分することで、ゴミにならずに再利用できます。
たとえば、パッケージや包装資材などにリサイクルマークが記載されていれば、それは再利用可能な素材でできているもの。コスメを買うときに確認するといいですよ。
YAMACO:機能やテクスチャー、色味はもちろん、「パッケージがリサイクルできる素材かどうか」も、コスメを選ぶ際に一緒にチェックしたい大切なポイントですね!
他にも注目するところはありますか?
百田:環境に配慮したパッケージを開発・使用しているブランドのものを選ぶのもいいですね!
例えば、〈SHISEIDO〉では、100%植物由来のポリマーでできたパッケージの「アクアジェル リップパレット」をラインアップ。このパッケージは、海中や土中でも自然に分解されることが期待できるそうですよ。
YAMACO:パッケージの素材そのものが環境に配慮して開発されているんですね!こうしたコスメはどのように探せばいいですか?
百田:ブランドのサイトや、店頭のPOP、リーフレットなどで紹介されているので、新しいコスメを探すときなどに、インターネットで“環境にやさしい容器”などのキーワードで調べてみると、いろいろな発見があると思いますよ。
それから、リフィルのあるアイテムを選ぶと、ゴミの排出量を抑えられます。シャンプーやコンディショナーなどのほか、最近はスキンケアやメイクアイテムでも見かけるようになってきましたね。
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YAMACOのコスメを百田さんとチェック!
YAMACO:私が自宅で使っているコスメを持ってきたので、環境にやさしいものかどうか、一緒にチェックしてください!
百田:ビンやコンパクトケースに入ったものなど、いろいろありますね。
YAMACO:まずは〈コスメデコルテ〉の美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」。大・中・小とある中で、一番大きな75mLサイズのボトルです。
百田:リサイクルマークはついていますが、素材が書かれていないですね。こうしたものは、包装の紙箱に表記されていることが多いんですよ。この75mLサイズはリフィルが用意されていて、ゴミの削減を目指したものですね。
YAMACO:次は〈ジバンシイ〉のアイシャドウパレット「ル・ヌフ・ジバンシイ」です。底にプラスチックのリサイクルマークが記載されています。
百田:マークの下に「コンパクト」と「カバー」と書かれていて、アイシャドウやミラーを除いた部分がプラスチック素材としてリサイクル可能と示されています。
YAMACO:最後は〈イトリン〉のボディ用洗浄料「エレメンタリー フルボディゴマージュ」。側面に“中蓋、キャップはプラスチックです。”と書いてあります。
百田:容器本体はガラスですね。YAMACOさんの言う通り、中蓋とキャップはプラスチックと表記されているので、分別して処分すればそれぞれリサイクルできます。今回持ってきてくれたのはどれもリサイクル可能な素材のもの。しっかり分別して処分することで、SDGsのアクションに繋がりますよ!
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コスメの“正しい捨て方”を教えて!
YAMACO:コスメの“正しい捨て方”も、ぜひ教えてほしいです!
百田:基本はパッケージや包装資材を見て素材を確認し、自分が住んでいる自治体のルールに従って分別して処分すること。
アイシャドウのコンパクトや、美容液をすくうためのスポイトなど、異なる素材のものが一体になっている場合は分解するのが理想です。
また、中身が入ったままだと回収されないことも多いので、次の方法で空にしてくださいね。
・固形のもの(アイシャドウ、パウダーファンデーションなど)
砕いて外す。中身は可燃ゴミとして処分。
・液状のもの(化粧水、クリームなど)
使い古しの布などに含ませる。使った布は可燃ゴミとして処分。
・水で洗い流せないもの(リキッドファンデーション、ネイルなど)
中身を使い古しの布などに含ませる。使った布は可燃ゴミとして処分。
YAMACO:中を空にしてから捨てることが大切なんですね。古くなったり、カラーコスメだと似合わなかったりして中身が残ってしまうことがありますが、捨てるのももったいなくて…。
百田:使い切れなかった中身は、他の方法で再利用できることもありますよ。私は、似合わなかったリップクリームをチークやアイシャドウとして活用したり、スキンケアコスメをボディに使ったりしています。
YAMACO:そういえば私も、ネイルで手紙をデコレーションしたりしています。これもインターネットなどで調べると、いろいろな活用法がありそうですね!
百田:ほかに、ブランドなどで行っている容器回収に協力する方法もあります。容器を持参することでポイントやプレゼントなどの特典が受けられることも多いですよ。
YAMACO:大丸・松坂屋でも「コスメ de エコフ」などの取り組みを行っていますよね。環境も自分もキレイにできる、こういったアクションに参加するのもいいですね!
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DEPACO読者の皆様へ。今、できること!
YAMACO:最後に、DEPACO読者にメッセージをお願いします。
百田:“SDGsにつながるアクション”と聞くと、“何か特別なことをしなきゃいけないんでしょ?”と思う方も多いと思います。私も、今の仕事に携わる前はそうでした。けれど、何より大切なのは、私たち一人ひとりが日常の中で少しずつ意識や行動を変えること。それがやがては大きな動きになって、持続可能な社会の実現につながります。
難しく考えずに、まずは興味をもって調べたり関連する情報に触れることから始めて、それから“リフィルのアイテムを選ぶ”“リサイクルできる素材は分別して処分する”など、自分にできることに取り組んでいただきたいと思います。今回ご紹介した方法も参考にしてくださいね。
DEPACOではこれからも、気軽にできるSDGsアクションをご紹介していきます。来月のテーマは“容器回収”。パッケージの回収に取り組んでいるブランドとうれしい特典をご紹介します。ぜひチェックしてくださいね♪
EDITOR
DEPACO編集部
エディター YAMACO
入社後1年半、コスメのセレクトショップ「アミューズ ボーテ」で接客担当として勤務。「毎日イメチェン」をモットーに、メイクもヘアも気の赴くままにコロコロ変えるのが好き。特にビビッドカラーのコスメにときめく。趣味は音楽を聴くこと、太陽の光を浴びること。
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- ※価格は全て税込です。
- ※写真と実物では、色、素材感が多少異なる場合がございます。
- ※取り扱いの商品には数に限りがございます。
- ※入荷が遅延する場合や急遽販売が中止になる場合がございます。
皆さん、コスメを捨てるときってどうしていますか?「パッケージの分別方法がわからない」「中身が残っているけれどこのまま捨てていいの?」など、戸惑ってしまうこともありますよね。さらに最近は“環境へのやさしさ”に配慮したパッケージもある、と耳にすることも…。
そこで今回は、大丸・松坂屋でサステナビリティ戦略を担当する百田光里さんに、“環境にやさしい”パッケージと、コスメの捨て方についてレクチャーしてもらいました!