水気を帯び、苔むした「木」の吐息。記憶をたどる平穏のグラウディング。
いつか触れた、露の湿り気をたっぷりと含んだ樹木。苔の湿度と土の温度が入り混じり、無意識に自らと呼応する。意図せず受動的に香っていた、あの頃の記憶。今こそ、能動的に近づいていきたいアロマティックな「木」という存在。
清潔感あふれるヒノキ、スパイシーなサイプレス、そして、穏やかでどこかスイートなホーウッド。木々の香りに爽やかな空気を吹き込む、グレープフルーツやユズ。サンダルウッドやパチュリの骨格ある香りは、樹木が根をはる大地さながら安堵感をあたえてくれる。