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【十人十色の美衣食住・前編】元女子体操オリンピック日本代表・田中理恵さんにインタビュー!

DEPACO編集部
副編集長 秀島
2022/04/27

“十人十色の美衣食住”。
ひとそれぞれ、さまざまな「美」を大切にされている方々に迫ります。

今回のゲストは、女子体操選手としては大柄な157cmの長身と長い手足を生かした大胆かつ美しい演技を持ち味として活躍し、2010年に日本女子初の『ロンジン・エレガンス賞』を受賞。2012年のロンドンオリンピックでは日本代表史上初、兄妹3人そろって出場を決めた元体操選手の田中理恵さんです。

01
現役を引退されてから約10年経った今でも「美ボディ」を保たれていますが、体型の変化はありますか?

実は現役時代の方がもっとゴツいというか、四角いというか、しっかりした体型だったんです。もっと首も太いですし、二の腕も筋肉がかなりついていたので今の倍ぐらいはあって、特に三角筋がすごくついていましたね(笑)。現役の時は体操する筋肉をつけないといけなかったので46~47kgぐらいがベスト体重だったんですが、今は43kgになっています。筋肉がガッと落ちて、痩せた感じという状態です(笑)。とはいってもみなさんよりもちろん筋肉はあると思いますが。最近やっと一般的な感覚に近い“理想の体作り”ができてきた感じがあります。

02
選手生活を終えてから、どのようなトレーニングをされていますか?

引退直後は“筋肉を落としたい”という感覚があったので、体操はしない、あえて何もしない時期もありましたよ(笑)。でも年齢を重ねていくにつれて痩せると脂肪や皮膚がたるんできたりするので、やっぱり筋肉は必要と感じるようになって、二の腕を細くしたいとか、くびれを出したいなど、自分の理想とする体作りのために、ジョギングや水泳、体幹トレーニングを工夫してやっています。

03
田中さんが目指す「美ボディ」を作るために心掛けていることはどんなことですか?

今までって“数字”にとらわれていたんです。体操競技は見た目ももちろん大事なんですけど、何kgの体重をキープしていないと自分のモチベーションが上がらない、ということもあったほど。でも今ではお風呂に入る時に、裸の状態または下着の状態の自分のボディラインをしっかり見て、“ココの部分はちょっと筋肉つけようかな”、“ストレッチしようかな”と、“数字”だけではないということに気づいて、考え方が変わってきました。「美ボディ」を目指すということでは、今の方が意識して作っていますね。
自分の体を見た時、私はどちらかというと太ももがしっかりしているので、例えば“太ももの間に隙間を作りたい”と感じた時は、内転筋を鍛えるストレッチやトレーニングの方法を調べたりします。あとは、現役時代の時は夢のオリンピックのために必死にやっていた体幹トレーニングを“痩せろ痩せろ”とか思いながらやるとか。日常生活の中でモノを取りながらストレッチしたり、朝イチに逆立ちしてみようかなと思ったり、選手時代のクセは残っています(笑)。ストレッチとは違う、痛みも感じるような体操選手ならではの部位をしっかり伸ばす柔軟をしたくなったりするんですが、今はとにかく楽しくエクササイズや体幹トレーニングをするようにして、ストイックにやりすぎないように心掛けています。何事もストレスをためずに楽しく取り組むことが体に出てくるな、と感じるんですよね。
現役時代から“今どの筋肉を使っている”、“これをやることでこの技が完成していくんだ”とか、常に筋トレしている部位を意識しながらトレーニングをしなさいと教わってきました。意識することで筋肉も刺激できますし、結果にも繋がってくると思うんです。ただボーっとしながらやるより、夏のためにくびれを作りたい!とか、楽しくプラス思考に考えていくのは大事です。テレビを見ながらストレッチもするんですけど、体を動かしている時はその部位がイタ気持ちいいな、効いているな、と感じながら動かすと効果も変わってきますよ。

04
「美ボディ」を保つために、食生活で気をつけていることはありますか?

引退してから1年ぐらいはこれまでの制限から解放されて、毎日体重も測る必要もなくなったので、“やったー!”って気分になって(笑)。それまで食べられなかったファストフードのセットを全部食べたり、ポテトチップスをひと袋完食するとか、栄養を一切考えずにバイキング的なものに行ったりしてたら、やっぱり体重も50kg近くに増えて、今まで履いていたパンツが入らなくなってしまったんです。引退してすぐ今の仕事も始めたので、これはヤバイって思ったんです。体操教室で“先生、見本見せてください”って言われた時に、めちゃくちゃ体が重かった(笑)。それが私のプライドとして許せなくて、ちゃんとした食生活というか、ストレスがかからないように少しでも考えながら食べなきゃいけないんだな、と感じました。
今は“オーガニックにこだわる”とか“美容一番でこういうものを食べる”、みたいな徹底した食事は大雑把な性格もあってしていませんが(笑)、トータル的に朝から夜までバランスの良いものを食べるようにしています。炭水化物は夜あまり食べないようにしていますが、朝と昼はしっかり食べるとか、基本的に野菜を中心に豆類を取るようにしながら、甘いものはご褒美という感覚で。野菜は生でサラダとして食べることが多いんですが、さまざまな野菜を入れます。カリカリ、シャキシャキとした食感が好きなんですよね。
あと1食を食べる時におなかパンパンみたいな量を食べないようにしています。というか周囲からは食べる量が少ないと言われるんですけど(笑)。何十年も体操人生を送ってきたので、勝手に体が反応しているんだと思うんですよね。食べていても何となくおなかいっぱいになったりとかして、今もまだそんな癖がなかなか抜けないんです。
あと、好きな食べ物があまり太らないものだというのもあるのかな。梅干しが大好きなんですけど(笑)。カバンの中に常に入っていて、今日もこちらへ伺う前に買いました。手元にあるだけで安心しますし、食べると美味しい。おやつ替わりに1日1パックはペロッと食べちゃいます。

05
体操選手時代の習慣がまだまだ抜けないとのことですが、現役時代はどんな生活でしたか?

食事ということでは、体操を始めてから現役引退するまでは3か月、半年後の体作りのために食べていたんです。もちろん今日の疲れをできるだけ食事から栄養を取って残さない、という意味もあるんですが、食事の効果って次の日にすぐに結果が出るものではないので、数か月後に自分が目標にしているもののために、という感覚でしたね。
高校までは母親が考えて作ってくれたもの、大学時代は寮生活で給食のようにカロリー計算された食事でしたが、例えばサラダがあって、酢豚がおかずだったとしたら、豚肉はカロリーが高いので鶏肉になっているとか(笑)。肉はだいたい茹でたものなど、一度脂を抜いたものでしたし、あとはひじきとか豆類がメインの食事なんです。でも食べる時に体重計に乗って、“今日はこれぐらいしか食べられないな”とか、その時の体重によって量を変えていました。当時は“数字”に対する意識が強かったので、体重によって食べる量を計算して、鉄分や大豆など栄養があるものはちゃんと取りつつ、白米はできるだけ夜は避けてサラダをメインにしたりしてましたね。
それでも体脂肪は13%を基準にしていて、12%を切らないようにしていました。もちろん10%を切っている選手もいるんですが、10%を切ってしまうと生理が止まってしまうなど、女性ホルモンのバランスを崩してしまったり、ケガに繋がることもあるんです。私の父親は高校の先生でしたので、“絶対に12%以下になるなよ”と教えてくれたので、そこだけは守りながら筋肉をつける、というのは工夫しながらやっていました。そのお陰で、生理も止まることなく過ごすことができました。

06
2010年の世界体操競技選手権大会において日本女子初の『ロンジン・エレガンス賞』を受賞されるほど、田中さんの体操には美しさを感じます。田中さんが考える「美しい体操」とは?

父親から体操競技って一瞬で終わってしまうスポーツでもあるので“人の心に残る演技を目指しなさい”とずっと言われていました。田中理恵の演技をもう一度見たいと思ってもらえる選手になりたい、という思いは、一番になりたいという思いより強かったんです。それは今もなんですが、常に人に見られているという気持ちや“田中理恵にもう一度会いたいな”とか、相手の方の心に残る存在でありたいと思っています。
「美しい体操」「立っているだけでも絵になる選手」を目指してきて、エレガンス賞をいただいた当時、オリンピックはまだ決まっていなかったんですが、正直オリンピックに決まることよりもうれしかったかもしれません。『エレガンス賞』って、その年の中でひとりしか受賞できないんですよ。オリンピック選手は5名選ばれるんですけど、「ひとりだけなんだ」っていうのはとてもうれしかったんです。あと憧れていたロシアの選手がずっと取っていた賞でもあったので、私もいただけたことで目指しているものに近づけた、という喜びにもなりました。でも『エレガンス賞』という名前だからなのか、日常のイメージも「エレガンス」だと思われてる方が多くて。もちろん体操はエレガンスさを目指していましたけど、私自身は男兄弟に挟まれているので全然エレガンスとは程遠い感じなのに、どういうわけか「田中さんもエレガンスなんですよね?」と聞かれることも多くて困りました(笑)。

07
現役時代と同様にご自身の“理想”をお持ちなんですね。それを叶えるために意識していることはあります?

憧れのスタイルだったり、常に動ける体操のお姉さんでいたい、という自分の理想があるので、食事を意識したり運動することも“我慢している”、とは自分の中では感じていないんです。自分が恥をかかないようにするには、こういう食生活をしなきゃいけない、こういう体幹トレーニングをしておかなきゃいけない、ずっと動かさなきゃいけない、っていう感覚ですね。
あと、いろんなものを食べていた時、ニキビが出来たりしたことも自分の中では許せなかったんですよね。なので、それまでの生活を反省して、動いたり泳いだり、半身浴をゆっくりするとか、とにかく汗をかくことを意識しています。現役の時はものすごく動いていたので自然と代謝もよかったですし、肌トラブルも全くなかったんです。引退してから女性ホルモンも変化していく中で、体にそんな変化が全部出た感じだったんでしょうね。とにかく代謝が大事なんだな、ということも実感しました。
体脂肪なんかも今は増えていると思うんですが、引退してから“数字にとらわれない”と決めたので、体重計を隠して、ほんとに時々しか体重を測っていないんです(笑)。自分の体を鏡で見て、気になる部位を視覚で確認しています。

08
田中さんが考える「美ボディ」とはどんなものでしょうか?

筋肉は欲しいけど、女性としての丸みというか、フワッとした体型がいいなと思っていて、ただ痩せているだけじゃダメだな、と感じてきました。20代はすごく痩せたい、という欲があったんですが、今年35歳になるんですけど、痩せすぎるとシワができやすくなるとか、いろんなところに変化が出てくるようになって、痩せているばかりが“美しさ”ではない、と感じるようになったんです。
3年前に出産したんですけど、母乳で育てたこともあるのか、すべてを吸い取られたというか(笑)、体重が減ってしまって、首とか胸元辺りがガリガリになってしまったり、髪の毛も抜け毛やハリがないな、と感じるんです。特に髪は気になっていて、最近サプリを飲んだりしています。ベスト体重は44~45kgなんですが、今ちょっと痩せすぎているので、体重を増やすために食べる量を増やすとか、夜中にラーメンを食べてみたりして(笑)、いろいろ工夫しつつ、自分に合ったものを探しているところです。体重が減ってしまったのは、このコロナ禍でストレッチをストイックにやり過ぎてしまったからかも、と思ったりもしましたが、一年一年自分を使って実験している感覚を楽しんでいます(笑)。それはトレーニングも食事も、痩せるも太るも含めて、“自分の中のベストを探す”にはまだまだ課題があるので、いろいろ実験しているところです。

<田中理恵さんプロフィール>
体操一家で育ち、6歳から体操を始める。体操選手としては157cmという長身と長い手足を生かした大胆かつ美しい演技を持ち味として活躍し、2010年世界体操競技選手権大会で『ロンジン・エレガンス賞』を日本女子で初めて受賞。2012年のロンドンオリンピックでは3兄妹そろって出場を決め、翌年に現役引退。引退後はテレビやイベントなどへ出演、YouTubeではストレッチ方法や超人的体操バラエティを配信中。

後編では、現役時代のお話からスキンケアについてまで幅広く伺いました。

編集/㈱メディアム 成田恵子、執筆/北村文、撮影/三浦藤一、ヘアメイク/杉野加奈

EDITOR

DEPACO編集部

副編集長 秀島

美ボディはもちろんのこと、終始素敵な笑顔で語られる田中さんにスタッフ一同くぎづけに!内面の美しさから外面の美しさまで魅力満点でした♪ストレッチする姿があれほど美しいとは…驚きです。
肌悩み
  • オトナニキビ肌
好きなメイク
  • すっぴん風+ワンポイントメイク
コスメの悩み
  • 母親ゆずりの頑固なクマ

プロモーション歴10年以上、DEPACOの生みの親。ビューティ系企画~編集~広告~イベントまで幅広く携わる。経験とはうらはらに、百貨店入社をきっかけにデパコスに触れ始めた“保守派”でかつ、"自信はないけど少しはこだわりたい派"。趣味はアート&銭湯めぐり。

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